看護師の過去問
第104回
午後 問172
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問題
看護師国家試験 第104回 午後 問172 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさん(48歳、女性)は、卵巣癌(ovarian cancer)の腹膜播種性転移で亜イレウス状態になった。栄養療法のために、右鎖骨下静脈から中心静脈カテーテルの挿入が行われたが、鎖骨下動脈を穿刺したため中止された。処置直後の胸部エックス線撮影で異常はなかったが、4時間後、Aさんは胸痛と軽い呼吸困難を訴えた。最も考えられるのはどれか。
- 血胸(hemothorax)
- 肺炎(pneumonia)
- 肺転移
- 胸膜炎(pleuritis)
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この過去問の解説 (3件)
01
中心静脈カテーテルは、心臓に近く太い静脈に薬剤や高カロリー輸液を安定的、継続的に投与すること、中心静脈圧を測定することを目的に挿入されます。
一般的に内頸静脈、鎖骨下静脈、大腿静脈が選択されます。
鎖骨下静脈に挿入する際の合併症は、気胸、血胸、動脈穿刺、不整脈、空気塞栓などがあります。
通常、穿刺後に胸部エックス線撮影を行い、カテーテルの位置、血気胸がないかを確認します。
Aさんのように、動脈を穿刺数時間から数日後に血胸が発生することもあります。
正解は1です。
1.胸痛と呼吸苦が出現していることから、動脈を穿刺したことにより、胸腔内に血液が流れ込み、血胸となっている可能性が高いです。
2.処置後4時間で急激に肺炎が発症することは考えにくいです。
3.処置後から胸痛と呼吸困難が出現しているため、肺転移によるものとは考えにくいです。
4.胸膜炎では胸痛や呼吸苦が出現しますが、処置後の胸部エックス線では異常が認められていません。
4時間で急激に炎症が起きることは考えにくいです。
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02
肺炎が4時間後に発生するとは考えにくいです。
カテーテル挿入処置後の呼吸困難や胸痛なので、転移は考えにくいです。
4時間後に胸膜炎が発症しているとは考えにくいです。
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03
解説:
中心静脈カテーテルの挿入時に鎖骨下動脈を穿刺したこと、処置直後の胸部エックス線撮影で異常はなかったことから、胸痛と呼吸困難は1の血胸から生じたものと考えられます。血胸とは、胸膜腔内に血液が貯溜し状態で、呼吸困難やチアノーゼ等の症状が生じ、出血性ショックを引き起こす事があります。
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