看護師の過去問
第104回
午後 問171
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問題
看護師国家試験 第104回 午後 問171 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさん(50歳、男性)は、上腹部痛が突然出現したため、冷や汗をかき腹部を押さえながら家族と来院した。Aさんは十二指腸潰瘍(duodenal ulcer)の既往がある。
このときに観察する徴候として最も適切なのはどれか。
このときに観察する徴候として最も適切なのはどれか。
- Romberg〈ロンベルグ〉徴候
- Blumberg〈ブルンベルグ〉徴候
- Courvoisier〈クールボアジェ〉徴候
- Trendelenburg〈トレンデレンブルグ〉徴候
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この過去問の解説 (3件)
01
ブルンベルグ徴候とは、腹壁を指で垂直に圧迫し、圧迫を解いたときに激痛を生じる症状です。原因は腹膜の炎症で、今回は冷や汗や腹部を押さえていることから、最も疑うべき徴候です。正解は 2 です。
クールボアジェ徴候とは、総胆管の圧迫によって胆のうが腫大する徴候であり、無症状です。このため3は誤りです。
トレンデンブルグ徴候とは、歩行時の足を上げた側の骨盤が下に沈むことです。このため4は誤りです。
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02
1.「ロングベル徴候」とは
足を閉じて立位をとった状態から目を閉じると、ふらつきを生じる徴候で、脊髄後索の障害でみられます。
2.「ブルンベルグ徴候」とは
腹壁をゆっくり垂直に圧迫し、その圧迫を急に解くと激しい疼痛を示す徴候です。
「反跳痛」とも呼ばれ、腹膜炎の際にみられます。
Aさんは、突然の上腹部痛、十二指腸潰瘍の既往という点から、十二指腸穿孔が疑われるため、まずブルンベルグ徴候の有無を観察することが重要だと考えられます。
3.「クールボアジェ徴候」とは
膵臓癌や胆管癌などが原因で胆管が閉塞している際、総胆管を圧迫すると胆嚢内が胆汁で満たされ、肥大する徴候です。通常は無痛です。
4.「トレンデンブルグ徴候」とは
片足で立位をとった際、地面についている足とは反対の方向に骨盤が傾く徴候です。
先天性股関節脱臼など、中殿筋の筋力が弱いまたは麻痺によってみられます。
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03
解説:
ブルンベルグ徴候は腹壁を指先で垂直に圧迫した後に、その圧迫を急に解くと激痛を生じる徴候で反跳痛などともいわれる腹膜刺激症状です。設問の事例では、突然の上腹部痛、冷や汗をかき腹部を押さえている様子から、優先的に観察します。
1 . Romberg〈ロンベルグ〉徴候:脊髄後索の障害の有無を評価するための神経学的試験です。
3 . Courvoisier〈クールボアジェ〉徴候:上部消化管の疾患に見られる徴候の一つ。
4 . Trendelenburg〈トレンデレンブルグ〉徴候:中殿筋が麻痺しているとき、歩行の片足支持期に骨盤が傾く現象を指します。
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