看護師の過去問
第104回
午後 問209
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問題
看護師国家試験 第104回 午後 問209 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさん(72歳、女性)は、1人で暮らしており、要介護1で訪問看護を利用している。昨日の訪問時、看護師は高級な羽毛布団を見かけ、Aさんに尋ねると購入の覚えがないと話した。別居している長男は、週1回電話でAさんの様子を確認している。
看護師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
看護師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
- 長男への連絡
- 羽毛布団の返品
- 成年後見人の選任
- 近隣住民への聞き取り
- Aさんの判断能力の評価
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この過去問の解説 (3件)
01
2.返品を選択するにあたり、看護師の判断で行うことはできません。また、長男と相談し、返品することになった場合おいても、看護師が行うことは好ましくありません。なので、Aさんの金銭管理や契約などは親族である長男がおこなうことが望ましいので、まずは長男へ連絡し対応を考えてもらうことが必要です。
3.成年後見制度は認知症などで判断能力が不十分な者について、4親等内の親族または親族がいない場合に市町村長が家庭裁判所に申し立てをおこない家庭裁判所において審理の上、開始される制度のことをいいます。Aさんには長男がいるので、成年後見制度は必要ありません。
4.Aさんに関することで近所に聞き取りを行うことはプライバシーの観点より好ましくありません。Aさんがいつどこで何を購入したかは近所の方は知らないというように考えてよいでしょう。
5.Aさんは購入したことを覚えていないので、今後の療養生活を続けていくなかで、現在のサポートが合っているかの評価をおこなう必要があると考えられます。
よって正解は1と5になります。
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02
1:○
いままでの病状が変化したと予測される行動があったことをまず報告し、その他なにか気づいたことが親族側でもあったかどうかを確認するためにも、まず連絡を行う必要があります。
特に、今回のケースは従来の方法の電話による様子確認では発見できなかったという結果がある以上、場合によっては今後の介護方針の見直しを行う必要も出てくるため、早急な調整が必要です。
2:×
あくまで看護師は観察や援助を行う存在であり、代理人や後見人ではないので、そこまで行う権限は持っていません。
一番近しい親族であるご長男が行うと考えられるため、選択肢1の方が優先となります。
3:×
成年後見制度は認知症などで判断能力が不十分な対象に対し、家庭裁判所の審議の上制定される制度ですが、直系の親族である長男が介護に参加している状況で、さらに後見人が必要かどうかについては検討を重ねる必要があるため、まずは医療スタッフおよび親族間での調整が必要であり、この選択肢の優先度は他のものに比べ、低くなります。
4:×
今回のことは居室内、または玄関先で起こったことであり、外出先などではないため、近隣住民も目撃していない可能性の方が高く、確認しても現時点ではあまり意味はないと思われるため、優先度は低いです。
5:○
Aさん自身が羽毛布団の購入という自分の行った行動を覚えていない以上、他にも何かしら日常生活へ影響はなくとも、症状が進行している可能性があります。
今一度、Aさんの判断能力及び症状の進行度を評価し、現在行われているサービスに過不足はないかチェックする必要があります。
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03
1.Aさんが購入したことを忘れてしまっている可能性があります。
Aさんが購入したのか、長男が購入したのか確認するため、長男に電話で連絡します。
2.購入した物の返品や金銭管理については、家族である長男に相談します。
3.「成年後見人制度」とは、認知症や精神障害などにより、判断能力が十分でない場合に、家庭裁判所に申し立てをし、援助してくれる人を選定する制度です。
Aさんの場合、長男がサポートしてくれているため、必要ありません。
4.家族への確認を先に行います。
現時点で近隣住人に聞き込みをする必要はありません。
5.Aさんが布団を購入したことを覚えてないのであれば、認知症の症状である可能性があります。
現在のAさんへのサポート内容が適切かどうかを検討するためにも、判断能力の評価を行なうことが必要です。
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