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看護師の過去問 第104回 午後 問212

問題

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次の文を読み、問いに答えよ。

Aさん(45歳、男性)は、便に血液が混じっていたため受診した。検査の結果、直腸癌(rectal cancer)と診断され、自律神経を部分温存する低位前方切除術が予定されている。

術後1日。順調に経過し、Aさんは離床が可能になった。腹腔内にドレーンが1本留置され、術後の痛みに対しては、硬膜外チューブから持続的に鎮痛薬が投与されている。看護師がAさんに痛みの状態を尋ねると、Aさんは「まだ傷が痛いし、今日は歩けそうにありません」と話す。
このときの対応で最も適切なのはどれか。
   1 .
体動時に痛む場合は歩行しなくてよいと説明する。
   2 .
歩行には看護師が付き添うことを提案する。
   3 .
歩行練習を1日延期することを提案する。
   4 .
鎮痛薬の追加使用を提案し歩行を促す。
( 看護師国家試験 第104回 午後 問212 )
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この過去問の解説 (3件)

1
問題文より、早期離床許可が医師から指示されていると判断し、
設問を見ていきます。

この問題で取り上げている内容は、早期離床についての看護です。
早期離床は、手術後の合併症予防や、回復を促すために必要な事です。臥床が続くことで筋力の低下や呼吸機能、循環機能までも低下する恐れがあります。

1.✖
痛みがあるからと言って、早期離床を延期する必要はありません。
2.✖
患者が抱える問題は痛みです。看護師が付き添うことで転倒や急変時に対応可能となりますが、付き添うことで痛みは消失しません。
3.✖
1と同じ内容になります。早期離床を遅らせることは患者にとって良いことはありません。筋力の低下、呼吸機能低下、循環機能低下の合併症のリスクが高まります。
4.〇
患者が痛みを訴えていることを医師に報告し、硬膜外麻酔の注入量を増やすなど、痛みの除去を行います。痛みが消失または軽減することで患者は歩行可能となります。その時、痛みがどのくらい軽減したかを観察することが看護では大切な項目となります。

付箋メモを残すことが出来ます。
1
正解は4です。

全身麻酔による消化管手術後は、術後から48時間~72時間くらいで排ガスがあります。安静が長引くと、腸蠕動の回復が遅れ、腹部膨満感や鼓腸を引き起こします。早期離床は、消化管の回復促進に重要な要因となります。

1.安静は消化管の回復を遅らせてしまいます。

2.患者さんは痛みを訴えているため、看護師が付き添うことでは解決しません。

3.1日延期したとしても痛みがよくなるとは限りません。離床が遅れることになります。

4.痛みがある時には、鎮痛剤を追加し消化管の回復促進のためにも早期離床に努めます。


 

0
正解は 4 です


1:×
このように伝えると、せっかく離床許可が出たにも関わらず、トイレ等への歩行も行われなくなってしまう可能性があり、いつまでも自立度が上がらないため、この声かけは不適切です。

早期に離床してもらい、歩行などの体動を行ってもらうことで血流を促し、創部の治癒の促進やイレウスなどの術後合併症を予防する目的で、硬膜外チューブを挿入している部分もあるため、その旨を説明し、様子観察をしながらできるだけ動いてもらうよう説明しましょう。


2:×
Aさんは疼痛は訴えているものの、45歳と通常であれば歩行に問題のある年齢ではなく、下肢に影響のある手術でもないので、付き添いの必要はありません。


3:×
廃用症候群の研究の進歩として、1日に1〜3%の割合で筋力は低下していくという研究結果が出ており、下肢の筋力低下を予防するためにも離床許可が出次第、少しづつでも歩行を行う必要があるため、この選択肢は誤りです。


4:○
硬膜外チューブは、脊髄を覆う硬膜とその外側を囲む脊柱管の間にある空間にチューブを留置し、繋がる容器から持続的に少量づつの麻酔薬を投与することで、疼痛管理を行う麻酔方法です。
術後の疼痛管理だけではなく、終末期の疼痛管理や無痛分娩に利用されることもあります。

疼痛の感じ方や我慢できる範囲には個人差があり、一定の薬剤を投与すれば全ての人の疼痛が取り除けるわけではありません。
そのため、硬膜外チューブには投与量の調整機能がついていることが多く、医師に疼痛の訴えが続くことを報告すれば、投与量を調整してもらうことができます。

投与を許可されている薬液量には制限があるものの、体動できないほど疼痛がひどい場合は薬剤で調整できる場合もあることを説明し、麻酔薬の効果をみるためにも、まずは歩行してみるよう促すことが看護師の役割です。

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