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看護師の過去問 第104回 午後 問214

問題

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次の文を読み、問いに答えよ。

Aさん(65歳、男性、会社員)は、午後2時、会議の最中に急に発語しづらくなり、右上下肢に力が入らなくなったため、同僚に連れられて救急外来を受診した。既往歴に特記すべきことはない。来院時、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅰ-3、瞳孔径は両側2.0mm。呼吸数18/分、脈拍60〜80/分、不整で、血圧176/100mmHg。右上下肢に麻痺がある。午後4時、Aさんの頭部CTの所見で特に異常は認められなかったが、MRIの所見では左側頭葉に虚血性の病変が認められた。

この後の治療でまず検討されるのはどれか。
   1 .
血流の再開
   2 .
脳浮腫の予防
   3 .
出血性素因の除去
   4 .
脳血管攣縮の治療
( 看護師国家試験 第104回 午後 問214 )
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この過去問の解説 (3件)

1

今回の事例では、既往歴がなく、変わりなく生活している中での異常の発見となります。

痛みを伴わず、発語しづらいなど神経を支配する脳の急性病変を疑います。脳出血では、急激に痛みが襲いますので、除外します。そうしますと、少しずつ血流が阻害され、少しずつ症状が出始める脳梗塞を第一に疑います。脳梗塞後早めの血流確保が麻痺等を残さない等、予後に影響しますので、早めの適切な処置が必要となります。

選択肢1. 血流の再開

虚血がおきていることから、脳の血流を再開させるための治療が最優先されます。血流が改善されないままだと、症状の悪化、新たな症状の出現、意識消失など悪化します。

選択肢2. 脳浮腫の予防

脳浮腫の予防より、血流再開が優先されます。

選択肢3. 出血性素因の除去

血圧が高い場合は脳出血のリスクがあります。

しかし、現段階での優先度は低いと考えます。

選択肢4. 脳血管攣縮の治療

脳血管攣縮とは、クモ膜下出血の後、数日(4~14日)の間におこる血管が縮む状態のことをいいます。症状は、意識状態の悪化や麻痺の出現です。今回の事例では考えにくく、早急な治療対象にはなりません。

まとめ

よって正解は血流の再開となります。

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0

この問題文で注目する症状は「急に発語しづらくなり」→構音障害、「右上下肢に力が入らなくなった」→片麻痺、「ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅰ-3」→意識障害、といった脳梗塞の症状があります。

 また、脳出血との鑑別は検査の種類でCTは脳出血、MRIは脳梗塞の早期発見できるとされています。「頭部CTの所見で特に異常は認められなかったが、MRIの所見では左側頭葉に虚血性の病変」→脳出血ではなく脳梗塞所見が決定的です。

選択肢1. 血流の再開

Aさんは発症が午後2時で、検査を午後4時には行っていることから比較的早めの受診ができています。脳梗塞の治療は発症から4~5時間以内であれば、rt-PA(血栓溶解療法)が選択でき、発症から6時間以内であれば血管内療法として血栓の除去を行い、出来るだけ早い血流の再開を目指します

選択肢2. 脳浮腫の予防

問題文から「瞳孔径は両側2.0mm」→縮瞳と判断できます。Aさんは脳浮腫を起こしていることが考えられます。しかし、血流の再開が最優先です。

選択肢3. 出血性素因の除去

今回のAさんは脳出血は否定されるため不要です。

選択肢4. 脳血管攣縮の治療

脳血管攣縮は、くも膜下出血発作後に出現する現象で脳梗塞を引き起こします。

今回のAさんは既往歴に特記すべきことがないため、考えにくい症状です。

0

既往歴に特記すべきことがないこと、症状やMRI、CT所見から脳梗塞が疑われます。

脳梗塞は、MRIでは発症から3~5時間後には、急性期の病変を検出できます。CTでは、発症から12~24時間後までは病変がはっきりしないことがあります。

発症から3時間以内の超急性期の虚血性脳障害では血栓溶解の治療が優先となります。次いで、抗凝固療法、脳保護療法、脳浮腫の予防などが行われます。

選択肢1. 血流の再開

(〇)発症から3時間以内なので、血流の再開目的で血栓溶解の治療が検討されます。

選択肢2. 脳浮腫の予防

(✕)先に述べた通り、第一優先ではありません。

選択肢3. 出血性素因の除去

(✕)この事例は、虚血性の病変であり、出血性の病変ではありません。よって、出血性素因の除去は検討されません。

選択肢4. 脳血管攣縮の治療

(✕)脳血管攣縮はクモ膜下出血発症後4日目頃から出現する現象です。今回の事例にはあてはまりません。

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