看護師の過去問
第105回
午前 問43

1.誤りです。手術で膵臓を切除することで、インスリン分泌量が低下します。
もともと糖尿病がある患者は術後に糖尿病が悪化する可能性があるため、軽快するとは言い切れません。

2.誤りです。糖尿病患者は術後侵襲や術後合併症でさらに血糖値が上がることがあり、インスリン注射の継続が必要となる場合があります。

3.誤りです。糖尿病患者の術前は、カロリー制限食が提供されたり、インスリンの単位量が調整されたりなど、血糖値コントロールがやや厳しめです。
間食をすることは、術前血糖コントロールの妨げとなるため不適切です。

4.正解です。術後高血糖状態であることは、創部感染や傷の治癒遅延を招く恐れがあります。
術前の血糖値を適正値に保つことは、安全に手術を受け、術後合併症を防ぐための準備として重要です。

正解は４です。

１．誤り。A氏は元々糖尿病であり、膵癌の手術により血糖コントロールが悪化する可能性があります。

２．誤り。膵癌の手術によって、血糖コントロールが悪化する可能性があります。インスリンの使用は術後も継続する可能性があります。

３．誤り。血糖コントロールの為、適切な栄養素およびエネルギーバランスの食事を摂り、間食はしないよう説明します。

４．正解。A氏の不安に寄り添いつつ、適切な説明を行うことが望ましいです。高血糖状態が持続すると、創部の治癒遷延や感染のリスクが高まることから、術前からの血糖コントロールが必要となります。

血糖値が高いと、白血球の働きが低下し、感染症を起こすリスクが高くなり、創傷治癒の遅延がおこります。
そのため、手術前後の血糖コントロールはとても重要です。