看護師の過去問
第105回
午前 問44

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問題

看護師国家試験 第105回 午前 問44 (訂正依頼・報告はこちら)

冠動脈バイパス術〈CABG〉後5時間が経過したとき、心囊ドレーンからの排液が減少し、血圧低下と脈圧の狭小化とがあり、「息苦しい」と患者が訴えた。最も考えられるのはどれか。
  • 肺梗塞(pulmonary infarction)
  • 不整脈(arrhythmia)
  • 心筋虚血
  • 心タンポナーデ

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この過去問の解説 (3件)

01

1.誤りです。
肺梗塞とは、血管内に何らかの理由で生じた血栓が肺動脈を塞ぎ、肺組織が壊死を起こす状態のことを指します。
肺梗塞において呼吸困難感は生じますが、心嚢ドレーン排液の低下は通常見られません。

2.誤りです。
冠動脈バイパス術後(CABG)の術後合併症として不整脈と、それに伴う血圧低下や息苦しさが生じる可能性があります。
しかし、術後早期の心嚢ドレーン排液の減少を考慮すると、最も可能性が高いとは言えません。

3.誤りです。
作成されたバイパスに何らかの問題があると心筋虚血となる可能性があり、血圧低下などの症状が生じることがあります。
しかし、術後早期の心嚢ドレーン排液の減少を考慮すると、最も可能性が高いとは言えません。

4.正解です。
CABG後のドレナージが不良だと、心嚢内に貯留した排液が心臓を圧迫することによる心タンポナーデが生じる可能性があります。
本設問では血圧低下や脈圧狭小などの所見、息切れの自覚症状に合わせて、手術5時間後、心嚢ドレーン排液の減少という情報も与えられているため、心タンポナーデの可能性が最も高いと考えられます。

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02

正解は4です。

術直後は出血量が多く、排液の血性が強いことから、ドレーン内で排液が凝固し、閉塞する場合があります。したがって、術後は定期的な排液の観察とミルキングを行い、ドレーン閉塞を防止する必要があります。
この場合も、術後5時間以内という短時間のうちに排液が減少していることから、心嚢ドレーンの閉塞による心タンポナーデが原因として考えられます。
排液の状態と合わせ、心タンポナーデの特徴(Beckの三徴候)頸静脈の怒張、低血圧、心音減弱を観察して判断します。

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03

冠動脈バイパス術の合併症のひとつに心タンポナーデがあります。
術後の出血量が多い場合に、ドレーンが閉塞すると、心嚢内に血液が貯留して、頻脈や低血圧や中心静脈圧の上昇を所見とする心タンポナーデがおこります。

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