看護師の過去問
第105回
午前 問53

正解は１です。

１．正解。小児の骨は弾力性が高く、若木骨折や隆起骨折など、折れても骨の一部が繋がった状態となる不全骨折が多く、起こりやすい特徴があります。

２．誤り。転倒や転落による原因が最も多いとされています。腰部や胸部などの圧迫による骨折は高齢者に多い骨折原因です。

３．誤り。骨折部は変形しにくく、自家矯正力が高い特徴があります。

４．誤り。成長期である小児は骨が癒合しやすい特徴があります。

▼小児の骨折の特徴
原因のほとんどが転倒転落で、上肢の骨折が半数をしめます。
骨がやわらかいため、若木骨折・隆起骨折・骨端骨折が多いです。
骨折部が完全に離れない不全骨折が多く、骨折部が変形をきたしにくく、骨癒合不全を起こしにくいことが特徴としてあげられます。

圧迫骨折が多いのは老年期の特徴です。

1.正解です。
不全骨折は骨が部分的に繋がっている骨折のことであり、いわゆるヒビ（亀裂骨折）などが含まれています。小児の骨はまだ柔らかいため、完全に折れる完全骨折よりも不全骨折になりやすいです。

2.誤りです。
圧迫骨折は骨が圧迫されることによって生じる骨折をさし、骨が弱くなった高齢者の脊椎の椎体に負担がかかった時に起こりやすいです。小児ではあまり見られません。

3.誤りです。
小児の骨は自家矯正力が高く、骨折しても正しい形に治癒していく場合が多いです。

4.誤りです。
骨癒合不全は、偽関節のような骨折の治癒過程において正常から逸脱した治癒を遂げることをさします。小児は骨の成長発達が盛んであるため、骨癒合不全は起きにくいです。