看護師の過去問
第105回
午前 問72

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問題

看護師国家試験 第105回 午前 問72 (訂正依頼・報告はこちら)

膀胱癌(bladder cancer)のため尿路ストーマを造設する予定の患者への説明で適切なのはどれか。
  • 「尿道の一部を体外に出して排泄口を造ります」
  • 「尿意を感じたらトイレで尿を捨てます」
  • 「ストーマの装具は毎日貼り替えます」
  • 「ストーマに装具を付けて入浴します」
  • 「水分の摂りすぎに注意が必要です」

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この過去問の解説 (3件)

01

1 . 「尿道の一部を体外に出して排泄口を造ります」
×不正解
尿道は、膀胱の下部分で通常の尿が通過する部分です。
尿路ストーマでは膀胱より上の部分である尿管を直接体外に出す方法(尿管皮膚瘻造設術)と、回腸の一部を使い、尿管をそこに繋ぐ事で排尿する方法(回腸導管造設術)があります。
よって、不正解です。

2 . 「尿意を感じたらトイレで尿を捨てます」
×不正解
尿路ストーマを造設すると、尿意はありません。常に尿がパウチに出ている状態になります。パウチに溜まった尿は、摂取する水分量にもよりますが、2~3時間に1回程度、定期的に捨てることになります。
よって、不正解です。

3 . 「ストーマの装具は毎日貼り替えます」
×不正解
ストーマの装具は、①尿が漏れたとき、②装具の種類によって2~4日ごとに交換をします。
よって、不正解です。

4 . 「ストーマに装具を付けて入浴します」
○正解
ストーマ装具は完全防水仕様なので、シャワーや入浴は装具をつけたままで大丈夫です。
よって、正解です。

しかし、お湯の温度で皮膚保護剤や面板の粘着力が弱まる事があるので、注意が必要です。
また、シャワージェルやバブルバスは体の表面に油性の膜が残るので装具がしっかり保持できなくなる可能性があるので、使用できません。

5 . 「水分の摂りすぎに注意が必要です」
×不正解
尿路感染を防ぐためにも毎日1.5~2リットルの水分を摂る事が勧められます。
特に、回腸導管の場合は卵の白身のような粘液が含まれる事もあり、カテーテルが詰まる事もあるので十分量を飲む必要があります。
しっかりと水分を摂った上でのコーヒー、お茶、ジュース、適量のアルコールも飲む事が出来ます。

よって、不正解です。

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02

正解は4です。

1.誤り。尿路ストマは腎臓からの尿管を体外に出して造設します。

2.誤り。尿意は膀胱が尿で充満した際に下腹神経が刺激されることにより、感じます。尿路ストマにより、膀胱に尿が貯留することがないため、尿意は感じません。パウチ内を観察し、尿が一定量溜まったら捨てます。

3.誤り。装具は皮膚トラブルがなければ、週2〜3回程度の交換となります。

4.正解。装具は防水加工や速乾性があるものがほとんどであり、装着のまま入浴が可能です。

5.誤り。尿路ストマを造設するにあたって、水分の制限は必要ありません。望ましいとされている1500〜2000ml /日の摂取を推奨します。

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03

尿路ストーマは腎臓から尿を排泄させ、常に尿が出ている状態になります。皮膚のトラブルがなければ、週に2~3回ストーマを交換します。入浴はストーマをつけたままで可能です。水分を制限すると、尿路感染や腎機能の低下などのリスクが高くなるため、水分摂取量は1日1500~2000mlが望ましいです。

参考になった数0