看護師の過去問
第105回
午前 問104

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問題

看護師国家試験 第105回 午前 問104 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。

Aちゃん(生後5か月、女児)は、出生時、腟の後方に瘻孔があり、腸内容物が排出され、低位鎖肛(anal atresia with a low lesion)と診断された。他に奇形は認められず、瘻孔は腟と尿道に交通していなかったため、体重増加を待って会陰式肛門形成術を行う予定とされていた。Aちゃんは順調に体重が増加しており、定期受診のため来院した。Aちゃんは、定期受診の1か月後、予定どおり会陰式肛門形成術を行った。

術後2週、全身状態や創部の状態が安定し、肛門拡張のためのブジーが開始された。退院後もブジーを継続するため母親に指導を行うことになった。ブジーの指導で正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 「食後は避けてください」
  • 「腹臥位で行ってください」
  • 「できるだけ深く入れてください」
  • 「排便があった日は行わなくてよいです」
  • 「直腸の向きに沿ってゆっくり入れてください」

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この過去問の解説 (3件)

01

ブジーとは狭窄部分の拡張するために用いられる医療器具のことです。

手術で形成した肛門は狭窄しやすいため、定期的なブジーが必要になります。

1 . 「食後は避けてください」
○正解
食後は腸が動くため、便が出やすくなります。よって、空腹時に行います。

2 . 「腹臥位で行ってください」
×不正解
腹臥位だと肛門に力が入ってしまうためブジーが効率的に出来ないだけでなく、痛みを伴います。よって、ブジーは仰臥位で行います。

3 . 「できるだけ深く入れてください」
×不正解
拡張する部位は肛門なので、深く入れると意味がなくなってしまいます。また、直腸穿孔のリスクも上がります。よって、浅いほうが適切です。

4 . 「排便があった日は行わなくてよいです」
×不正解
排便の有無に関わらずブジーは行います。

5 . 「直腸の向きに沿ってゆっくり入れてください」
○正解
直腸の向きに沿ってゆっくり入れる事で、直腸穿孔を防ぎ、痛みを最小限にできます。

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02

手術で作った肛門は狭くなりやすいのでブジーを1日1回行います。
食後は排便しやすくなるため、避けてもらうようにします。腹臥位で行うと、直腸を損傷してしまう可能性があるので、仰臥位で行ってもらいます。深く挿入すると、直腸を損傷してしまう可能性があります。ブジーは排便の有無に関わらず毎日してもらいます。直腸を損傷しないようにゆっくり直腸の向きに沿って挿入してもらいます。

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03

正解は1、5です。

手術により形成された肛門は狭窄、閉鎖しやすいため、継続的に拡張ブジーを行います。

1.正解。食後は便の排出が活発になるため、食後を避けて行います。

2.誤り。仰臥位で行います。

3.誤り。深く挿入することは直腸穿孔の危険があるため、行いません。

4.誤り。排便があった日も必ず行います。

5.正解。直腸穿孔を防ぐため、直腸の走行に沿ってゆっくり挿入します。

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