看護師の過去問
第105回
午後 問132
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問題
看護師国家試験 第105回 午後 問132 (訂正依頼・報告はこちら)
咳嗽が起こりやすいのはどれか。
- 右心不全(right heart failure)
- 左心不全(left heart failure)
- 心筋梗塞(myocardial infarction)
- 肺梗塞(pulmonary infarction)
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この過去問の解説 (3件)
01
1.右心不全では、静脈系のうっ滞が起こるため、下肢の浮腫、頸静脈の怒張などの症状が出現します。
2.左心不全では、肺うっ血が起こるため、息切れや咳嗽などの呼吸器症状が出現します。
3.心筋梗塞は、心臓の血管に血栓が詰まることで生じます。主な症状は、冷汗や吐き気を伴う激しい胸痛、呼吸困難などです。
4.肺梗塞は、肺の血管に血栓が詰まるためことで生じます。主な症状は、胸痛、呼吸困難などです。
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02
右心不全の場合は、静脈系の還流に問題があるので、下肢の浮腫、頸静脈の怒張、肝腫大、腹水が所見として認められます。
左心不全の場合は左室から全身へ血液が駆出できないため、肺うっ血、息切れ、呼吸困難感を招きます。
心筋梗塞は左胸の痛み、嘔気、胸部違和感を認めますね。
肺梗塞の場合は呼吸困難感、胸の痛みを自覚します。
この中で咳を招くことにつながるのは肺うっ血です。
うっ血が強くなると痰などが出やすくなり、咳嗽を引き起こすので2.の左心不全が選択されます。
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03
それぞれ、主な症状は下記のようになります。
1.右心不全→肺静脈のうっ血→静脈系(体循環)が障害された症状をきたす:頚静脈怒張、肝腫大、胸水、腹水、下腿浮腫など
2.左心不全→肺動脈のうっ血→呼吸系(肺循環)が障害→肺水腫(肺うっ血)→呼吸困難、咳、喘鳴、起座呼吸をきたします。
3.心筋梗塞→心臓の血管に血栓がつまり、胸痛、胸部絞扼感、呼吸困難、発汗(冷汗・脂汗)、悪心、嘔吐、胃痛などをきたします。
4.肺梗塞→肺の血管に血栓がつまり、胸痛、呼吸困難、チアノーゼなどをきたします。
よって、この選択肢の中では2.左心不全が最も咳嗽が起こりやすい疾患と言えます。
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