看護師の過去問
第105回
午後 問217
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問題
看護師国家試験 第105回 午後 問217 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(81歳、女性)は、6年前にレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)と診断された。Aさんは雨の中を1人で外出して自宅に戻れなくなり、同居している娘に発見された。その夜、娘が話しかけたときのAさんの反応が鈍くなったため、かかりつけの病院を受診し、細菌性肺炎(bacterial pneumonia)と診断され入院した。呼吸器疾患の既往はない。
入院時にみられる所見はどれか。
Aさん(81歳、女性)は、6年前にレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)と診断された。Aさんは雨の中を1人で外出して自宅に戻れなくなり、同居している娘に発見された。その夜、娘が話しかけたときのAさんの反応が鈍くなったため、かかりつけの病院を受診し、細菌性肺炎(bacterial pneumonia)と診断され入院した。呼吸器疾患の既往はない。
入院時にみられる所見はどれか。
- 樽状胸郭
- 呼気の延長
- 粗い断続性副雑音
- 高調性連続性副雑音
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この過去問の解説 (3件)
01
正解:粗い断続性副雑音
樽状胸郭とは、肺の過膨張により、胸郭の前後径が増大する症状です。慢性閉塞性肺疾患(COPD)に見られます。
気道が狭くなり、息を吐き出す時間が多くかかってしまうことにより、呼気が長くなります。これは気管支喘息で見られる症状です。
気道内に液体物があり、その水泡が呼吸に伴って破裂することにより、水泡音が聴取できます。肺水腫や慢性気管支炎などで聴取できます。
気管支喘息などで細い気道が狭窄することにより、「ヒューヒュー」という高い音が聴取できます。
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02
正解は「粗い断続性副雑音」です。
×樽状胸郭
→樽状胸郭(ビア樽状胸郭)は慢性閉塞性肺疾患(COPD)の際に生じる特徴で、肺の過膨張が原因で胸郭の前後径が大きくなった状態をさします。
Aさんには呼吸器疾患の既往はないとの記載より、不適切です。
×呼気の延長
→呼気が延長するのは、気道等の狭窄等によって息が吐きづらくなっている為です。疾患として、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や気管支喘息の際に呼気の延長がみられます。
Aさんは呼吸器の疾患の既往がない事より、適切ではありません。
○粗い断続性副雑音
→粗い断続性副雑音は、肺炎や肺水腫等によって肺に水分が貯留した時に聴かれます。(水泡音や捻髪音)Aさんは肺炎にて入院された為、断続性の副雑音が聴かれる可能性があり、適切といえます。
×高調性連続性副雑音
→高調性の連続性副雑音は、笛音等の高い音があり、気道の狭窄等が生じた際に聞こえる副雑音です。
Aさんは呼吸器系の既往はない為、適切ではありません。
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03
正解は「粗い断続性副雑音」です。
×樽状胸郭
肺の過膨張のため、胸の前後の幅が増大し、上体が樽のような形状になることを樽状胸郭といいます。慢性閉塞性肺疾患の際にみられることがあります。
× 呼気の延長
気管支の筋肉の収縮や気道の浮腫、痰や分泌物の増加など、気道が狭窄したりして、息を十分出すことができない場合に空気を吐き出す時間がかかるため、呼気が延長します。気管支喘息の際にみられます。
○ 粗い断続性副雑音
肺水腫や肺炎などが原因で気道内の水分が増加し、気泡が破裂したような水泡音が聴取できます。
× 高調性連続性副雑音
気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患などが原因で、気道が狭くなっている時に笛音のような高調性の肺雑音が聴取できます。
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