看護師の過去問
第105回
午後 問218
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問題
看護師国家試験 第105回 午後 問218 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(81歳、女性)は、6年前にレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)と診断された。Aさんは雨の中を1人で外出して自宅に戻れなくなり、同居している娘に発見された。その夜、娘が話しかけたときのAさんの反応が鈍くなったため、かかりつけの病院を受診し、細菌性肺炎(bacterial pneumonia)と診断され入院した。呼吸器疾患の既往はない。
入院当日、抗菌薬の点滴静脈内注射が開始された。投与開始直後からAさんが輸液ラインを指し「虫がいる」と大きな声を上げている。
このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
Aさん(81歳、女性)は、6年前にレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)と診断された。Aさんは雨の中を1人で外出して自宅に戻れなくなり、同居している娘に発見された。その夜、娘が話しかけたときのAさんの反応が鈍くなったため、かかりつけの病院を受診し、細菌性肺炎(bacterial pneumonia)と診断され入院した。呼吸器疾患の既往はない。
入院当日、抗菌薬の点滴静脈内注射が開始された。投与開始直後からAさんが輸液ラインを指し「虫がいる」と大きな声を上げている。
このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
- 虫がいないことを説明する。
- 点滴静脈内注射を中止する。
- Aさんをナースステーションに移動する。
- 輸液ラインをAさんから見えない状態にする。
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この過去問の解説 (3件)
01
→レビー小体認知症は、繰り返す幻視や変動性の認知障害、パーキンソニズムが主な症状です。
幻視が生じやすい事より、Aさんにとっては現実である為、見えているものを否定する関わりは適切ではありません。
2 . ×点滴静脈内注射を中止する。
→Aさんは点滴を虫だと思っている為、ルートを見えないようにする必要はありますが、現段階で点滴静脈内注射のルート留置における危険もない様子なので、細菌性肺炎での治療が必要な時期に、理由もなく点滴を中止するのは適切ではありません。
3 . ×Aさんをナースステーションに移動する。
→設問より、点滴のルートが虫に見える事が問題である為、ナースステーションに移動しても解決はしない為に適切ではありません。
4 . ○輸液ラインをAさんから見えない状態にする。
→Aさんは幻視によって、点滴のルートが虫に見えていると考えられます。今後、Aさんが点滴を気にして輸液ラインに触れたり、抜針する可能性もある為、Aさんから見えないように輸液ラインを整えるのは適切です。
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02
1、レビー小体型認知症は幻覚の症状が出やすいです。周囲を驚かせる幻視を訴えることもありますが、ご本人にははっきりと見えています。否定したり無視したりせず、ご本人が安心することを大切に対応することが必要です。そのため、1は不適切です。
2、自己抜去をする危険性があるならば、点滴を中止する必要があるかもしれませんが、現段階では治療を中止する必要はないと考えられるので、2は不適切です。
3、Aさんをナースステーションに移動しても問題は解決しないので、3は不適切です。
4、輸液ラインを指し「虫がいる」と大きな声を上げているので、輸液ラインが見えなくなれば、問題は解決する可能性があります。
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03
認知症の中でも特に幻覚が起きやすいのが、レビー小体型認知症とされています。
Aさんにとって、現実に体験していることのため、否定することで不安を助長させたりします。
2 .× 点滴静脈内注射を中止する。
今にも自己抜去しそうな状況であったりすれば、中止する必要はあるかもしれないですが、治療を中断することは不適切と考えます。
3 .× Aさんをナースステーションに移動する。
Aさんの幻覚の要因は輸液ラインですので、解決策には不適切と考えます。
4 .○ 輸液ラインをAさんから見えない状態にする。
輸液ラインを見えないようにすることで、Aさんが虫と勘違いしなくなる可能性があります。
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