看護師の過去問
第106回
午前 問27

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問題

看護師国家試験 第106回 午前 問27 (訂正依頼・報告はこちら)

角加速度を感知するのはどれか。
  • 耳管
  • 前庭
  • 耳小骨
  • 半規管

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。
半規管は内耳のにある、回転角加速度の受容器です。頭や体が回転したときに発生する内リンパ液の対流が有毛細胞に検知されます。これにより、頭部の回転やからだの平衡バランスなどの情報が電気信号にかえられ、前庭神経、脳へ伝達されます。

1.耳管:中耳と上咽頭をつなぐ管で、耳の中と外の気圧の調整を行います。
2.前庭:三半規管の根元の部分に位置し、卵形嚢(水平の傾きを感じる)と球形嚢(垂直の傾きを感じる)があります。それぞれに有毛細胞と耳石があり、身体の傾きを感知します。
3.耳小骨:中耳にある鼓室の中におさまっているツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨という3種類の小さな骨。鼓膜の振動を内耳へ伝えます。

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02

正解は 4 です。
平行覚に関与する末梢器官に含まれるのが4、半規管と耳石で、聴覚の受容体である蝸牛とともに内耳を形成しています。4、半規管は頭部を回転させた場合に生じる回転加速度(角加速度)を受容し、耳石器は直線加速度を受容します。

1、耳管・・・中耳腔と咽頭腔をつなげる管になります。外耳道で気圧差が大きくなった時には、あくびをしたり唾を飲み込むことで、耳管を通じて気圧差を解消することができます。

2、前庭・・・内耳にあり直線加速度を感知する器官であり、平衡感覚に関与しています。

3、耳小骨・・・中耳にあり、ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨からできています。音が耳から入ってくると、鼓膜や耳小骨を通じて神経に聴覚刺激を伝える役割をします。

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03

角加速度とは、物体が一様ではない回転運動をするときの単位時間当たりの角速度(物体がある直線のまわりを回転する速さの程度を表す量)の変化です。回転運動など平衡感覚が関係あります。

平衡感覚は重力を感知する前庭と角加速度を感知する半規管がかかわります。
重力は一方向ですが、角加速度は3次元方向あるため、半規管も3つあり、互いにほぼ直交する平面上に配置されています。これらの管の中には内リンパがあります。
半規管は、頭の回転運動の方向と速度を感受するもので、回転面に最も近い面にある半規管の内リンパが強く流れます。回転の時期による頭の運動方向と、内リンパの流れる方向の変化で平衡感覚などの情報が前庭神経枝に伝えられ、大脳皮質で体位の変化の感覚が起こることになります。

1.耳管は、中耳と上咽頭をつなぐ管のことで、通常は閉じていますが、
  唾液を飲み込んだりあくびをしたりすると開いて、鼓膜の外側と内側の気
  圧のバランスをとっています。
  飛行機に乗ったときのことを考えてみましょう。飛行機が上空へ上がる
  と、気圧が低くなりいます。耳管が閉じたままだと、鼓室内は上空に上が
  る前の圧のままです。つばを飲んだりすることで、耳管が開き気圧のバラ
  ンスがとられます。

2.前庭は、体の傾きを調べる器官です。内部に耳石といういわゆる石で、そ
  の重りで頭の揺れを強め、耳石の下にある有毛細胞が刺激され、頭の位
  置・傾き・直線運動の速度がわかります。

3.耳小骨とは、音のデータを伝える役割があります。
①耳介で集められた音波は外耳道を進む
②鼓膜は音波によって生じた圧変動に応じて振動する
③鼓膜の振動は耳小骨(ツチ骨→キヌタ骨→アブミ骨)を伝わり、アブミ骨底
 板に集中される
④振動の振幅は小さくなるが、押す力(音圧)は30倍になって内耳の窓である
 前庭窓を動かす
⑤前庭窓の振動は蝸牛に伝えられる
⑥蝸牛への伝わり方で低音や高音や強弱など調べる
⑦聴神経で脳へ伝える
という経路をたどり聴覚伝導路は成り立ちます。
耳小骨とは、関節で相連なって、一連のてこのように稼働して、振動を増幅し、耳小骨筋によって適度な強さにする働きがあります。

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