看護師の過去問
第106回
午前 問42
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問題
看護師国家試験 第106回 午前 問42 (訂正依頼・報告はこちら)
体位が身体に与える影響について正しいのはどれか。
- 座位から仰臥位になると楽に呼吸ができる。
- 立位と比較して座位の方が収縮期血圧は低い。
- 仰臥位から急に立位になると脈拍が速くなる。
- 立位からTrendelenburg〈トレンデレンブルグ〉位になると収縮期血圧が下降する。
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この過去問の解説 (4件)
01
1 . 座位から仰臥位になると楽に呼吸ができる。は✖
仰臥位になると肺が重力で圧迫されてしまうため、呼吸がしにくくなります。
2 . 立位と比較して座位の方が収縮期血圧は低い。は✖
立位では、下肢に血液が移動し心臓に戻る血液量が減少しますので、血圧は低くなります。
3 . 仰臥位から急に立位になると脈拍が速くなる。は〇
急に立位になると下肢に血液が移動し、心臓の血液量が減少するため、心臓は血液を多く出そうと働きます。すると脈拍が多くなります。
4 . 立位からトレンデレンブルグ位になると収縮期血圧が下降する。は✖
トレンデンブルグ位とは、骨盤高位の姿勢です。すると心臓の血液量は多くなるため、血圧は高くなります。
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02
正解は 3 です。
×1. 座位では、重力で横隔膜が下がり、呼吸面積が広がるため
肺の伸展が容易な状態です。また、腹部や下肢の静脈に
血液がたまり、心臓へ戻る血液量が減少するため、
肺うっ血が軽減されます。よって、座位から仰臥位になると
呼吸はしづらくなります。
×2. 立位では座位に比べると心臓へ戻る血液量が減少するため、
心拍出量も減少し、収縮期血圧も下がります。
○3. 仰臥位から立位になると、上記のように心臓へ戻る血液量
つまり心拍出量も減少します。脳の血液が不足するため、
末梢血管を収縮させ、心拍数を増加させることで、血液量を
調整する仕組みがあります。よって、脈拍は速くなります。
×4. Trendelenburg〈トレンデレンブルグ〉位とは、頭部低位・
腰部高位の仰臥位のことで、骨盤高位とも言われます。
立位で下肢にたまった血液が心臓へ戻り、心拍出量が増加し、
収縮期血圧が上昇すると考えられています。
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03
1:×
座位から仰臥位になると、肺を拡張させるために働く横隔膜が広がった内臓によって肺側に押し付けられ、その上胸郭の広がる動きも重力に押さえつけられて筋力を要するようになるため、呼吸はしづらくなります。
2:×
収縮期血圧とは「130/80mmHg」という測定結果の場合、いわゆる”上”の130のことです。
これは心臓が最も収縮して血液を送り出し切った時の状態で、血液の拍出により、動脈の血管壁にかかった圧を表します。
座位と比較して、立位では重力により、下肢に血液がうっ血して心臓に戻ってくる血液量が減ってしまいます。
脳虚血を起こさないよう体内では自動的に調整は行われていますが、心臓に戻る血液量が少ないということは心臓から駆出される血液量も少ないということになり、収縮期血圧は”立位の方が”低くなります。
3:○
仰臥位から立位になると、選択肢2の解説でも述べたように下肢に血液がうっ血します。
そのままの状態でいると、脳に送られる血液量が減少するため、脳へ送られる血液や酸素量を増やすために心拍数が増加し、結果的に脈拍も増加します。
4:×
トレンデンブルグ位とは「骨盤高位」と呼ばれ、ベッドの頭側を下げ、頭部が骨盤よりも低くなるよう調整された体制です。
下肢挙上よりも脳への血液循環が増えると考えられ、過去にはショック体位として救急の場面で推奨されていました(現在ではその考えは見直されている部分もあります)。
選択肢2の解説の通り、立位では心臓に戻ってくる血液が少ないため、心臓からの拍出量の多いトレンデンブルグ位の方が収縮期血圧は”高く”なります。
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04
✕1.→仰臥位になると肺は重力の影響を受けるため、座位の時よりも呼吸がしにくくなります。
✕2.→収縮期血圧は立位<座位<臥位の順で高くなります。
〇3.→仰臥位から立位になると、下肢に血液がうっ滞し、心拍出量が低下します。それを代償するために心拍数は増加するため、末梢で触知される脈拍も増加します。
✕4.→トレンデンブルグ位とは骨盤高位(仰臥位で骨盤を頭部よりも高く挙上する体位)のことです。立位の方が収縮期血圧は低くなります。
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