看護師の過去問
第106回
午前 問72

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問題

看護師国家試験 第106回 午前 問72 (訂正依頼・報告はこちら)

Aさん(32歳、女性)は小児専門の病院に勤務していたが、国際保健医療協力プログラムで中央アフリカ地域の州事務所に母子保健担当の看護師として派遣された。この地域は長く紛争が続き、母子の健康状態が不良と聞いた。
Aさんが現地で最初に行う業務はどれか。
  • 経口補水液の配布
  • 乳幼児の栄養状態の把握
  • 女性の識字率向上の支援
  • 病院における母子看護業務の把握

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

「この地域は長く紛争が続き、母子の健康状態が不良と聞いた。」という記載から、まずは現場の保健衛生についての情報収集が必要です。


1 . 「経口補水液の配布」は×
経口補水液をいくつ配布するかは、それが必要な人がどのくらいいるかという情報の把握をしてからでないと分かりません。これをまず初めに行うことは時間も資源も無駄にしてしまいます。


2 . 「乳幼児の栄養状態の把握」は〇
これを把握していれば、医療の面、教育の面において役立ち、支援がスムーズに行えます。


3 . 「女性の識字率向上の支援」は×
初めの段階ではまず、命の危険が差し迫る内容について対処していく必要があります。そこで助かる命が増えれば、今度はその上位にある人間としての権利(教育、遊び、仕事など)に目を向けることができ、発展途上国の状況は良くなっていくと考えられます。


4 . 「病院における母子看護業務の把握」は×
一番初めに行う内容として情報が不足していることがあり、いざ看護をしようと思っても適切な対応が出来ないことが予測されます。

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02

選択肢の中での優先順位を考えます。

母子の健康状態が不良と設問にあるので、
まずは2の乳幼児の栄養状態の把握が大切ですね。

1の経口補水液を配るにことは、まず必要とする対象がどの程度いるのか把握しなければならないので、2よりは後になります。

3の識字率向上は健康状態をさらに発展させるために必要ですが、やはり2よりは低いですね。

4の看護業務に関しても、どのようなことが行われていて何に手がまわらないのかを把握することは大切ですが、赴任して間もない頃には不向きです。

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03

正解は 2 です

1:×
海外派遣で援助を行う際は、日本とは違い使える物資や器具、食料やもちろん水分も限られています。
むやみやたらと経口補水液を配ることはできず、まずは選択肢2で必要数を把握し、必要とされる数を揃えることが重要です。

2:○
アセスメントもまずは情報収集からです。
援助を必要とする人数やそれぞれの母子の栄養状態、必要な機材や薬剤、食料や水やその栄養分や形態など様々な判断を下すためにも現状を把握する必要があります。

3:×
唐突に識字率を上げようとしても乳幼児の健康につながることはなく、まずは母子の生命に関わる援助を行うべきです。
母親の教育についての活動は、乳幼児の低栄養状態も落ち着き、母親に精神的余裕ができ始める支援期間後半が良いでしょう。

4:×
病院スタッフの教育、現地の医療技術向上のための教育も、その地域から援助スタッフがいなくなった後のことを考えての援助です。
初回の援助でいきなり行う前にまだやるべきことがあるでしょう。

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