看護師の過去問
第106回
午後 問191

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

看護師国家試験 第106回 午後 問191 (訂正依頼・報告はこちら)

ホメオスタシスに関与するのはどれか。2つ選べ。
  • 味蕾
  • 筋紡錘
  • 痛覚受容器
  • 浸透圧受容器
  • 中枢化学受容体

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は4と5です。

ホメオスタシス(恒常性)とは、外部からの刺激を受けても体内状態の安定性が維持されることをいいます。体内の受容体が生体の変化を感知し、調整中枢に情報を伝達することをフィードバック機構といい、ホメオスタシスは外部からの刺激に対する生体反応を元に戻そうとする負のフィードバックが働くことで維持されます。(ネガティブ・フィードバック)

1 .
味蕾は味覚の受容器です。ホメオスタシスに関係ありません。

2 .
筋紡錘は筋肉の受容器です。

3 .
痛覚受容器は、痛覚の受容器です。

4 . 正解です。
浸透圧受容器は視床下部に位置しており、下垂後葉よりバソプレシンの分泌調整を行っています。これにより血漿浸透圧を保っています。

5 . 正解です。
中枢化学受容体は延髄に位置しています。動脈血二酸化炭素分圧から呼吸の調整を行います。

参考になった数4

02

ホメオスタシスとは、生体恒常性と訳され、どんな外部環境でも内部環境を一定に保つことを言います。外部環境が変化すると、それに伴い内部環境も影響を受けます。受けた影響を最小限にすべく、他内部環境の調整機能が働きます。それをホメオスタシスの維持と言います。ホメオスタシスが関与するものに、神経系と内分泌系の大きく二つに分けられます。

1.味蕾とは、味覚の受容器のことを言います。味覚はホメオスタシスには関与しません。

2.私たちは、手で物を掴むとき、軽く掴んだり、強く掴んだり、微妙に力の加減をすることができます。また、無意識に自分の筋肉を傷つける程の無理な力は出さないよう運動を調節することができます。この度合いをチェックし調節する器官が筋紡錘という張力受容体です。筋紡錘は筋の伸びすぎを防ぐ働きがあります。筋肉の働きには関与しますが、ホメオスタシスには関与しません。

3.痛覚受容器とは、皮膚の感覚点の一つで、皮膚の感覚点のなか(痛点、触点、圧点、温点、冷点など)では、一番多く存在しています。体のほとんどの部位に感じられますが、特に角膜、鼓膜、歯髄、指先などが敏感です。歯髄の痛さは、虫歯になったときによくわかるでしょう。皮膚の感覚点ではありますが、ホメオスタシスには関与しません。

4.浸透圧受容器は容積受容器とともに、脱水時には喉が渇き飲水行動を促す、多量の水を飲むと薄い尿を多量に排泄し、逆に汗をかいたり水を飲まないときは、少量の濃い尿を排泄する、などの調節を行っています。体内の水分量、すなわち体液量の変化は、生命維持に重要な影響を与えます。この調節に関与するのが、抗利尿ホルモンADH(バソプレシン)です。これらの働きは腎臓の機能に影響を及ぼしホメオスタシスの維持に関与しています。

5.中枢化学受容器とは、脳幹の延髄に存在し、PaCO2の上昇により刺激されます。PaCO2とは、簡単に言うと、体内にあるCO2(二酸化炭素)の濃度のことです。呼吸の目的の一つは体内の老廃物である、CO2(二酸化炭素)を体外へ出すことです。CO2の濃度が上昇し、中枢化学受容器が刺激されると、二酸化炭素を外に出さないと!という機能が働き、呼吸回数が増えます。呼吸は生命維持には欠かせないものであり、中枢化学受容器はホメオスタシスの維持に関与しています。

参考になった数1

03

ホメオスタシスとは、自律神経系と内分泌系の調整により、生体の内部環境を一定の状態に保ちつづけようとする働きをいいます。

1.✖
味蕾は味覚の受容器です。
2・✖
筋紡錘は刺激を検出する受容器です。
3.✖
痛覚受容器は痛みを大脳へ伝え、ホメオスタシスには関与していないです。
4.〇
浸透圧受容器は視床下部にあり、血漿浸透圧の調節をおこなっています
5.〇
中枢化学受容体は延髄にあり、脳脊髄液の二酸化炭素上昇により、pHが低下すると呼吸を促進させます。

参考になった数1