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看護師の過去問 第107回 午前 問68

問題

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小腸で消化吸収される栄養素のうち、胸管を通って輸送されるのはどれか。
   1 .
糖質
   2 .
蛋白質
   3 .
電解質
   4 .
中性脂肪
   5 .
水溶性ビタミン
( 看護師国家試験 第107回 午前 問68 )
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この過去問の解説 (4件)

2
胸管が「どのような器官なのか」について、問われている問題です。

胸管とは、胸腹部の内蔵、下半身、左上半身のリンパ液を集めるリンパ管です。つまり「リンパ液が流れるリンパ管」です。大動脈の横を走っています。リンパ液とは、簡単に言うと、「血液から血管外の組織へ漏れたため、回収された水分」です。なので、主成分は血液中の液体成分である「血しょう」です。また、回収されたリンパ液は、水分として活用されるため、「静脈」へ戻ります。なぜ、「血管外の組織へ漏れた水分」をリンパ液として回収する必要があるのでしょうか?その理由として以下の3つがあげられます。

①水分は身体にとても大事なので、回収して効率的に使っている。
→リンパ液としてうまく回収されることで、身体の水分量のバランス維持にもつながっています。

②細菌やウィルスを殺す防衛機能、つまり免疫を担っている。
→リンパ管には所々に、「リンパ節」という白血球が集まった「防衛(免疫)の関所」があります。組織中には、老廃物や細菌、ウィルスなどが含まれています。組織に漏れ出た水分は、組織中に漂うウィルス等ごとリンパ液になります。そして「リンパ節」で浄化されます。

③脂肪分を運ぶ役割を担っている。
→組織中には、臓器から取り込まれた栄養素が溶け込んでいる場合があります。中でも小腸の組織中には、「脂肪分」が溶け込んでいます。この「脂肪分」ごとリンパ液になることで、「脂肪分」は全身に運ばれます。ちなみに、「脂肪分」はなぜ血液で運ばれないのでしょうか?脂肪分は水に溶けません。また、水の中に入れると、脂肪分同士がくっついて大きな油滴になっていきます。イメージとしては、ラーメンのスープの表面に浮かぶ油です。あの油が血液中にあったら、毛細血管が詰まってしまいます。なので、リンパ管を通って上大静脈まで運ばれ、その後全身を巡ります。

話を設問に戻します。胸管は「腹部の内蔵等のリンパ液を集めて流すリンパ管」です。つまり、小腸のリンパ液も運びます。小腸では、水に溶けない「脂肪分」も吸収しています。リンパ管は「水に溶けない栄養素」をリンパ液に含ませて運びます。これらのことから、胸管は、「脂肪分」、つまり「中性脂肪」を輸送します。

ですので、正解は「4」です。

付箋メモを残すことが出来ます。
0
正解:4. 中性脂肪

小腸で吸収された栄養素の輸送経路には主に2つあります。

①毛細血管を通って、門脈に輸送され、肝臓で代謝されます。その後、静脈を通って、全身へ運ばれます。
・・・単糖類、アミノ酸(蛋白質の分解された形態)、電解質、水溶性ビタミン、遊離脂肪酸

②リンパ管を通って、胸管へ輸送されます。その後、静脈を通って全身に運ばれます。
・・・中性脂肪、コレステロール、脂溶性ビタミン

0
正解は 4 です。

4の中性脂肪は十二指腸で胆汁によって乳化され、膵リパーゼの力で分解されることで、脂肪酸とモノグリセリドに分かれます。これらは小腸内で胆汁酸とミセルを形成し、コレステロールとともに小腸から吸収されます。その後、小腸上皮細胞でミセルはタンパク質と結合して、カイロミクロンと呼ばれるリポタンパク質を形成し、胸管で輸送され鎖骨下静脈に合流します。
このことから、正解は4ということになります。

0
正解は 4 です。

血液は心臓から毛細血管へ流れ、一部は血管外に出て、細胞に酸素と栄養素を
届けます。その後、血液は血管に戻りますが、その際に戻れなかった水分を組織液といい、細胞はこの組織液の中に浸った状態で存在しています。この組織液の一部が毛細リンパ管に入り、リンパ液となります。

リンパ管は段々と集まって合流し、集合リンパ管・主幹リンパ管へと太くなり、最後は「胸管」と右リンパ本幹という2本にまとまり、静脈に注ぎます。この流れがリンパ系です。

リンパ系の役割は主に4つあります。
①戻れなくなった組織液をリンパ管に集め、静脈まで運び、血液循環量に大きな差がないよう、コントロールしています。

②リンパ液の主成分は、免疫細胞の1つであるリンパ球です。リンパ球は、胸腺(リンパ球の分化増殖に関与する器官)で指令を出し、免疫反応の中核を担います。

③小腸で吸収された脂肪分(乳糜:にゅうび)を腸のリンパ管で取り込み、胸管を通って静脈まで運びます。そのため、小腸にあるリンパ管は乳糜管とも呼ばれます。

④リンパ管合流部をリンパ節といい、ここには多くの免疫細胞が集まっています。この免疫細胞が、タンパク質・細菌やウイルス・細胞の代謝から生じた老廃物などを攻撃し、リンパ液をきれいな状態で静脈へ戻します。

以上より、胸管を通って輸送されるのは、4.の中性脂肪です。

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