看護師の過去問
第107回
午前 問87

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問題

看護師国家試験 第107回 午前 問87 (訂正依頼・報告はこちら)

Aさん( 63歳、男性 )。BMI24。前立腺肥大症( prostatic hyperplasia )のため経尿道的前立腺切除術を受け、手術後3日で膀胱留置カテーテルが抜去された。数日後に退院する予定である。
Aさんへの退院指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
  • 散歩を控える。
  • 水分摂取を促す。
  • 長時間の座位を控える。
  • 時間をかけて入浴する。
  • 排便時に強くいきまないようにする。

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この過去問の解説 (4件)

01

正解は 2と5 です。

前立腺は加齢により肥大しやすい部分なので、年齢が高いほど発症率が高まる病気です。尿道の周りを囲む前立腺が肥大することで、尿道が狭くなり排尿しづらくなるのが主な症状です。

水分摂取を多くすることで、排尿量を増やすことができれば、尿路感染予防に役立ちます。

排便時に強くいきむと、近い部位にある創部にも圧がかかってしまいます。創の保護のためにも強くいきまないよう指導しましょう。

1、術後はそこまで安静を必要としないため、痛みが強くならない程度に体を動かすことができます。散歩も十分に行えるでしょう。

3、座位を取ることで前立腺に多少の影響はありますが、そこまで刺激を避ける必要はないので不正解です。

4、術後に長時間の入浴を行うと全身への負担も大きくなってしまうので、不必要な長時間の入浴は避けましょう。

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02

正解:2. 水分摂取を促す。
   5. 排便時に強くいきまないようにする。

前立腺肥大症とは、前立腺が大きくなり、尿道を圧迫し、尿が出にくくなる良性疾患です。

経尿道的前立腺切除術は、最も多く行われている手術法です。
術後は切除された尿道粘膜が再生され、手術局所が完全に治癒するまでに約3ヶ月かかります。
手術後1ヶ月間は、以下のような日常生活の注意点があります。

・尿路感染症を防ぐため、水分をたくさん摂取する。
・出血を防ぐため、アルコール摂取、激しい運動、長期旅行は控える。
・下腹部に怒責をかけると、創部に負担がかかり出血することがあるため、便秘にならないようにする。
・長時間の入浴は、出血のリスクになるため控える。

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03

正解 2と5 です。

前立腺肥大症とは
前立腺が大きくなり、尿道を圧迫し、尿が出にくくなる病気です。

経尿道的前立腺切除術は、現在の標準的手術法となっています。
1週間程度の入院で実施可能な手術ですが、
切除した尿道粘膜が再生し、完全に治癒するには、約3ヶ月かかります。
術後約1ヶ月は、出血や感染症を防ぐため、以下のような注意が必要です。

・アルコールや刺激物以外の水分をたくさん摂る。 
・強度の強い運動を控える。
・便秘を予防し、排便時に努責はかけない。
・自転車や車の運転による長時間の坐位を避ける。
・熱いお湯での入浴や長時間の入浴を避ける。

よって、正解は2.と5.になります。

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04

前立腺切除術の術後管理について問われている設問です。前立腺切除術の術後管理のポイントは、「感染症」と「術後出血」の予防です。手術局所が完全に治癒するまでに約3ヶ月かかると言われています。故に、術後1ヶ月くらいは、出血予防のための「創部の保護」が重要になってきます。
以上のことを踏まえ、設問に戻ると、

1.(×) 散歩程度の運動は可能です。むしろ、術後の機能回復のために適度な運動は効果的です。
2.(○) 尿路感染症予防のために、水分摂取が重要です。簡単に言えば、尿で細菌を洗い流すイメージです。1日1.5~2リットルが飲水量の目安となります。
3.(×)座位程度の刺激は大丈夫です。
4.(×) 長時間の入浴は推奨されていません。
5.(○) 怒責(いきみ)により創部への過度の圧力がかかる恐れがあるため、強いいきみは避けるよう指導する必要があります。

となります。

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