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看護師の過去問 第107回 午前 問91

問題

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Aさん( 56歳、男性 )は、コンビニエンスストアの店長で自動車を運転して通勤している。不規則な生活が続き、ストレスが溜まることも多く、十分な睡眠がとれないこともあった。荷物を運ぶときに胸部の圧迫感が繰り返し出現し受診したところ、
狭心症( angina pectoris )が疑われたため検査をすることになった。脂質異常症( dyslipidemia )の既往がある。

検査の結果、Aさんは労作性狭心症(angina of effort)と診断され、硝酸薬、カルシウム拮抗薬および抗血小板薬を内服することになった。その後、外来通院を続け、以前と同様に負荷のかかる作業もできるようになった。内服治療から1か月後、胸部の圧迫感が強くなり、時々左上腕から前腕にかけての放散痛も出現するようになったため、経皮的冠動脈形成術< PCI >を受けた。カテーテルは右大腿動脈から挿入されていた。手術中から抗凝固療法を実施している。
手術直後の観察項目として適切なのはどれか。2つ選べ。
   1 .
乏尿の有無
   2 .
皮膚の黄染
   3 .
出血の有無
   4 .
両足背動脈の触知
   5 .
穿刺部位の感染徴候
( 看護師国家試験 第107回 午前 問91 )
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この過去問の解説 (3件)

1
正解は 3と4 です。

Aさんが受けたPCIは詰まりそうになっている部位までカテーテルを挿入し、そこでカテーテルを用いて血管を拡げ、狭窄している部位を押し拡げる施術です。血管の状態を見ながら施術を行うので、造血剤を用いて、状態を把握します。PCIを受けることで血流が回復すれば、今後発作を起こす危険が低くなります。

1、施術の際に使う造影剤の副作用として腎機能障害が起こり、乏尿になる可能性はあるものの、そこまで優先度が高くないので間違いです。

2、皮膚の黄染は肝機能障害で現れる症状です。Aさんは心臓の症状を訴えている患者さまで、他に肝臓に関する疾患を抱えているという情報がないので、誤りです。

3、Aさんは施術前から抗血小板薬を服用しているので、通常の状態に比べて出血傾向が強くなります。穿刺部位から出血するリスクが高いので正解です。

4、PCIを行った後は穿刺部の圧迫止血を行います。かなり強く圧迫するので、場合によっては血流が阻害されたことで、血栓を形成することがあります。血栓ができた時に血管を閉塞させると、詰まった部位より末梢の血管では脈拍が触知できなくなります。長時間血流がなくなったままにならないよう、両足背動脈の状態を観察して、異常の早期発見につなげます。

5、穿刺部位に感染を起こす危険はありますが、優先順位から考えると間違いです。

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1
正解は 3と4 です。

経皮的冠動脈形成術< PCI >とは、
動脈硬化で狭窄または閉塞している冠状動脈(心臓の血管)を、
挿入したカテーテルを使用し押し拡げ、血流を取り戻す治療法です。
狭窄または閉塞部位を確認するため、造影剤を使用しながら行います。

×1. 造影剤による合併症の1つに腎機能障害がありますが、
   それに伴う乏尿は、手術直後にはみられません。
   造影剤投与後3日以内に血清クレアチニン値を測定し、評価します。

×2. 黄染とは、ビリルビン値が高いとみられる症状です。
   肝臓・胆嚢・胆管・膵臓の疾患や溶血性貧血などが原因となります。
   労作性狭心症や経皮的冠動脈形成術との関連はありません。

○3. 大腿動脈からの穿刺、手術中からの抗凝固療法実施のため、
   圧迫・固定を確実に行い、十分な止血の確認が必要となります。

○4. カテーテルを血管内で操作するため、血栓が形成され、塞栓症を起こす
   危険があります。また、止血圧迫が強すぎると血流障害が起きます。
   これらを評価するために、両足背動脈の触知・しびれや冷感や疼痛の
   有無を確認などが必要となります。

×5. 穿刺するため、感染の可能性もありますが、手術直後にはみられません。
   徴候がないか経過を見ていく必要があります。

0
正解:3. 出血の有無 4. 両足背動脈の触知

経皮的冠動脈形成術(PCI)は、
狭心症や心筋梗塞など虚血性心疾患に対して、冠動脈内腔の狭くなった部分をカテーテルを使って拡げる治療法です。
血管の状態を見ながら施術を行うので、造血剤を用いながら行われます。

1. →造影剤使用により、急性腎障害を起こすリスクもありますが、手術直後には乏尿などの症状は現れません。

2. →皮膚の黄染(黄疸)は、ビリルリン値の上昇を表しています。
肝・胆・膵疾患や溶血性貧血などでみられますが、Aさんのような心疾患やPCIとは関連はありません。

3. →抗凝固剤を使用しており、穿刺部圧迫後の再出血や血腫形成のリスクがあるため、手術直後の観察が重要です。

4. →血管内でカテーテル操作をするため、血栓形成や既存のプラークの飛散のリスクがあります。
塞栓症が生じると、詰まった血管より先の末梢血管で血流不良となります。
そのため、両足背動脈の触知や冷感、痺れ、疼痛の有無を観察する必要があります。

5. →穿刺部やカテーテル操作による感染のリスクもありますが、手術直後にはみられません。

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