看護師の過去問
第107回
午前 問92

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問題

看護師国家試験 第107回 午前 問92 (訂正依頼・報告はこちら)

Aさん( 56歳、男性 )は、コンビニエンスストアの店長で自動車を運転して通勤している。不規則な生活が続き、ストレスが溜まることも多く、十分な睡眠がとれないこともあった。荷物を運ぶときに胸部の圧迫感が繰り返し出現し受診したところ、
狭心症( angina pectoris )が疑われたため検査をすることになった。脂質異常症( dyslipidemia )の既往がある。

Aさんの経過は順調で、手術後4日に退院することになった。Aさんは「家に戻ってもまた症状が出るのではないかと心配です」と話した。
Aさんに対する退院指導の内容として適切なのはどれか。2つ選べ。
  • 「水分摂取を控えましょう」
  • 「肉類を多く食べましょう」
  • 「睡眠時間を確保しましょう」
  • 「自動車の運転はやめましょう」
  • 「次回の外来受診までは重い荷物を運ぶ作業は控えましょう」

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 3と5 です。

狭心症の手術を行った後は体への負担を最小限にするために、体に負担がかからないようしっかりと休息を取ることが重要です。睡眠時間が十分にとれるような生活が望ましいでしょう。
重い荷物を運ぶ作業は重労働になるので、心臓に負担をかけてしまいます。できるだけ避けたほうが良いでしょう。

1、水分摂取は控えるのではなく、十分な量がとれるように指導する必要があります。血液中の水分量が不足すると、血液の粘度が高まり閉塞を起こしやすくなるからです。

2、すでに脂質異常症の既往歴があるので、これ以上悪化しないよう、食事指導を行う必要があります。肉類を食べる時には食べ過ぎないよう適量を守ることが重要です。

4、自動車の運転は体の負担にならない程度にする必要がありますが、普通に運転をする程度であれば大丈夫でしょう。

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02

正解:3. 「睡眠時間を確保しましょう」
   5. 「次回の外来受診までは重い荷物を運ぶ作業は控えましょう」

狭心症の手術を行った後は、心臓への負荷がかかったり、穿刺部の再出血などが生じる可能性があります。
なるべく体が休まるように生活し、十分な睡眠時間をとるようにします。
また、重い荷物を持つと心臓に負荷がかかるため、退院後1〜2週間は避けるようにします。

1. →塞栓を防ぐために、十分な水分摂取をすることが必要です。

2. →高脂血症、高血圧等は狭心症や心筋梗塞の危険因子です。
Aさんは脂質異常症の既往があり、肉類などの動物性脂肪の摂りすぎに注意し、バランスの良い食生活をとることが望ましいです。

4. →過度な運動は心臓に負荷がかかるため、退院直後は避ける必要がありますが、適度な運動や車の運転は支障ありません。

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03

正解は 3と5です。

狭心症による手術後のため、退院後は心臓に負担をかけない生活や
正しい内服管理をする必要があります。

×1. 水分不足は血液をドロドロにし、閉塞の原因となります。
   こまめに水やお茶を補給することは大切です。

×2. 動脈硬化・高血圧は狭心症の原因となるため、塩分の摂りすぎや
   アルコールの摂取に注意が必要です。
   Aさんは脂質異常症の既往があり、肉類など動物性脂肪を
   過剰に摂取しないよう指導することが必要です。

○3. Aさんは不規則な生活・ストレス・十分な睡眠がとれていないとあり、
   高血圧などの原因となっています。睡眠時間を確保し、ストレスを
   ためない規則正しい生活を送れるよう意識する必要があります。

×4. 強い緊張を伴うスポーツや心拍数が急激に上昇する運動は避ける
   必要がありますが、日常生活の中での適度な有酸素運動や
   自動車の運転などは制限されていません。

○5. 重い荷物を運ぶ作業は呼吸が止まり、心拍数が急激に上昇する
   可能性が高いため、控える必要があります。

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