過去問.com - 資格試験の過去問 | 予想問題の解説つき無料問題集

看護師の過去問 第107回 午前 問93

問題

このページは問題閲覧ページです。正解率や解答履歴を残すには、 「条件を設定して出題する」をご利用ください。
[ 設定等 ]
Aさん( 55歳、男性 )。胃癌( gastric cancer )のため胃全摘出術を受けた。術中の出血量は300mLで、輸血は行われなかった。既往歴に特記すべきことはない。入院時身長166cm、体重78kg。手術後1日、硬膜外持続鎮痛法が行われているが、Aさんは創部痛が強いため呼吸が浅く、離床はできていない。このときのバイタルサインは、体温37.1℃、呼吸数22/分、脈拍120/分、血圧162/90mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度< SpO2 >93%( 鼻カニューラ2L/分酸素投与下 )。Hb13.8g/dL。尿量60mL/時。意識清明、心音および呼吸音に異常なし。頸静脈怒張なし。下肢に浮腫なし。創部に熱感や発赤を認めない。腹腔ドレーンからは少量の淡血性排液があるが、膿性ではなく、異臭もない。

このときのAさんのアセスメントで適切なのはどれか。
   1 .
貧血のため脈拍が速い。
   2 .
疼痛のため血圧が高い。
   3 .
創部感染のため体温が高い。
   4 .
心不全のため呼吸数が多い。
( 看護師国家試験 第107回 午前 問93 )
このページは問題閲覧ページの為、解答履歴が残りません。
解答履歴を残すには、
条件を設定して出題する」をご利用ください。

この過去問の解説 (3件)

1
正解は 2 です。

Aさんは離床できないほど強い痛みを抱えています。また呼吸が浅くなるほどの痛みということで、血圧が上がるほどの強い痛みがあると考えられます。

1、Aさんは脈拍が通常よりも速くなっていると考えられますが、その原因が貧血かどうかは不明です。検査データを見ると特に貧血の傾向は見られず、脈拍が速くなっているのは、貧血ではなく、痛みの影響が大きいと考えられます。

3、Aさんは微熱ですが、他の症状を見ると創部感染を起こしている兆候は見られません。感染が起きていれば、創部に熱感や発赤が出るはずです。また腹腔ドレーンからの排液の状態からも感染が起きている可能性は低いでしょう。

4、AさんのSpO2はやや低い値になっていますが、それ以外に心不全を起こしているという兆候がありません。心不全を起こしていれば、心音や呼吸音に異常が出るはずですし、頸静脈怒張が起こります。また浮腫も出ていないことからも、心不全を起こしているとは考えにくいでしょう。

付箋メモを残すことが出来ます。
1
正解は 2 です。

×1. 男性のヘモグロビンの正常値は13.5~18g/dLと言われています。
   Aさんは出血量300mlと多くなく、ヘモグロビンも正常のため、
   貧血とは考えにくいです。痛みなどにより、交感神経優位となり、
   脈拍が速くなっていると考えられます。

○2. 上記の通り、痛みにより交感神経優位となり、血圧が高くなっていると
   考えられます。

×3. 術後の発熱には、
   組織の破壊などで出た浸出液などを吸収する際に起きる「吸収熱」
   侵襲を受けた体がダメージから回復するために起きる「侵襲熱」
   創感染や肺炎など何らかの感染から起こる「感染熱」等があります。
   吸収熱と侵襲熱は術直後~数日に起こり、その後も持続する発熱が
   あり、創部の感染兆候・白血球数や炎症反応の上昇などがあれば
   感染熱と判断できます。
   Aさんは術後1日目で、創部や腹腔ドレーンの感染兆候や肺炎徴候が
   見られないため、吸収熱や侵襲熱と考えられます。

×4. 術中術後は循環状態が不安定となり、手術によるストレス・心臓病の
   既往などにより、心不全などの偶発症を起こすことがあります。
   Aさんは、心音および呼吸音の異常・頸静脈怒張・浮腫ともになく、
   心不全の兆候は見られていません。痛みにより呼吸が浅く、呼吸数は
   やや多くなっていると考えられます。

0
正解:2. 疼痛のため血圧が高い。

術後早期の合併症には、出血、感染症、無気肺などがありますが、バイタルサインや症状からそれらは否定できます。
そのため、Aさんは疼痛により血圧や脈拍の上昇、呼吸が浅くSpO2もやや低下している状態であると考えられます。

1. →術中の出血量も多くなく、Hb13.8g/dL(男性の正常値:13.5~18g/dL)と正常値ですので、貧血は生じていないと判断できます。

3. →創部感染であれば、創部の発赤・腫脹・疼痛などの症状や、ドレーンからの排液異常、発熱などが出現します。Aさんは微熱や創部痛はありますが、その他の兆候がないため、感染の可能性は低いと考えられます。

4. →手術による心臓への負荷により、特に心臓病が既往にある場合、術後に心不全を起こすこともあります。
心不全を生じた場合、心音や呼吸音の異常、頸動脈怒張、下肢浮腫等の症状がみられますが、Aさんはこれらの兆候はみられておらず、心不全は生じていないと考えられます。

問題に解答すると、解説が表示されます。
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
他のページから戻ってきた時、過去問ドットコムはいつでも続きから始めることが出来ます。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。
この看護師 過去問のURLは  です。
付箋は自分だけが見れます(非公開です)。