看護師の過去問
第107回
午前 問100

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問題

看護師国家試験 第107回 午前 問100 (訂正依頼・報告はこちら)

Aちゃん( 3歳、女児 )は、父親( 会社員 )と母親( 会社員 )との3人暮らし。Aちゃんは、生後11か月のときに、卵による食物アレルギー( food allergy )と診断され、医師の指示で卵の除去食療法をしていた。保育所では卵を除去した給食が提供されている。Aちゃんは保育所の給食の時間に、隣の席の園児の卵が入ったおかずを摂取し、蕁麻疹と咳嗽が出現した。保育士に連れられて救急外来を受診した。Aちゃんは保育士に抱っこされ、「かゆい」と訴えており、咳込みがみられた。

Aちゃんは、食物アレルギー( food allergy )によるアナフィラキシー( anaphylaxis )と診断された。アドレナリンの筋肉内注射の後、点滴静脈内注射による補液と酸素吸入が開始された。バイタルサインは問題なく、経皮的動脈血酸素飽和度< SpO2 >99%であったが、経過観察のため入院となった。Aちゃんは「お母さんに会いたい。おうちに帰りたい」と泣き始めた。母親は、保育所から連絡を受けて病院に到着し、医師から現在の病状について説明を受けた。母親は「Aは大丈夫ですか」と看護師に不安を訴えていた。
母親への看護師の対応として最も適切なのはどれか。
  • 入院中の生活の留意点を説明する。
  • 父親が到着するまで待合室で待機してもらう。
  • 来院時から現在までのAちゃんの様子を伝える。
  • Aちゃんが食物アレルギー( food allergy )と診断されたときの母親の思いを聴く。

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この過去問の解説 (4件)

01

1.誤りです。
まずは入院の留意点を説明するよりも、母親の不安が解消できるような対応を行うことが望ましいです。

2.誤りです。
母親から不安の訴えがあるので、父親が来ていなくても何らかの形でケアを行うことが望ましいです。

3.正解です。
医師から受けた病状説明の他に、看護師として分かる情報を母親に伝えることで、Aちゃんの様子についてより理解が深まり、不安の軽減につながると考えられます。

4.誤りです。
Aちゃんが食物アレルギーと診断されたのは生後11ヶ月の時です。当時の思いの傾聴というよりも、今現在起きているアナフィラキシーに関する思いの傾聴の方が必要だと考えられます。

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02

正解は 3 です。

母親は自分がいない時にAちゃんがこのような状態になっており、強い不安を抱えています。まずはAちゃんがどのような状態なのかを知りたいという気持ちが強いでしょう。来院時から今までのAちゃんの様子を知ることができれば、そこに至るまでの経過を想像でき、状況を理解しやすくなります。

1、入院生活の留意点の説明よりも、まずは最も母親が気になっているAちゃんの様子についての説明が先です。入院生活については、落ち着いてからゆっくりと行えばよいでしょう。

2、不安の強い母親の気持ちを考えると、できるだけ待たせずに説明を行ったほうが望ましいでしょう。できる限り早めに面会ができるような配慮も必要です。

4、Aちゃんが食物アレルギーと判断された時の気持ちを母親が語りたがっているのであれば聞く必要がありますが、今回はそのような情報はないので、母親はAちゃんの状況が知りたいと思っていると考えられます。

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03

正解は 3 です。

小児科の入院は患児・家族ともに不安が強く、精神的フォローが大切です。
受診時の処置が落ち着いた後、まずはAちゃんと家族に面会してもらい、
受診時の様子や処置の内容を伝え、安心したうえで治療を進めます。
よって、正解は3.となります。

その後、今後の予定・治療内容・入院中の生活の留意点などの説明をします。
また、食物アレルギーは継続して注意が必要であり、特に母親は不安を
抱えていることが多いです。状態が落ち着いてから、診断されたときの
母親の思いを聴くなどの精神的フォローも行うと良いでしょう。

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04

この問題はAちゃんのお母さんの気持ちになって考えることが大切です。
大切なわが子がアナフィラキシーで運ばれている状況を想像してください。
そうすると、
1、入院中の生活の留意点は後でも良いです。
2、父親が来るまで待機してもらうのは、母親が子供の安否を心配する気持ちを余計に募らせてしまうだけです。
4、思いを聞くのも後で良いです。まずは状況・状態を知りたいと思います。
すなわち、正答は3です。

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