看護師の過去問
第107回
午後 問163
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問題
看護師国家試験 第107回 午後 問163 (訂正依頼・報告はこちら)
下垂体腺腫( pituitary adenoma )について正しいのはどれか。
- 褐色細胞腫( pheochromocytoma )が最も多い。
- トルコ鞍の狭小化を認める。
- 典型的な視野障害として同名半盲がある。
- 代表的な外科治療として経鼻的な経蝶形骨洞法による下垂体切除術がある。
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この過去問の解説 (3件)
01
褐色細胞腫は主に副腎皮質に生じる腫瘍であり、カテコールアミンを産生することで持続性の高血圧を引き起こすことがあります。
2.誤りです。
下垂体がしまってあるトルコ鞍は、下垂体腺腫の発生にともない拡大します。
3.誤りです。
下垂体腺腫では、両目の外側が見えにくくなる両耳側半盲が生じるといわれています。なお、同名半盲とは、左右の同じ方向が見えにくくなる症状をさします。
4.正解です。
無症状であれば経過観察することが多いですが、症状があるほど大きな腺腫であれば、鼻腔から蝶形骨に向けて内視鏡を入れて切除する手術を行うこともあります。
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02
下垂体腺腫を発症すると、生命活動に必須な各種ホルモン分泌に異常をきたし、様々な症状が出現します。下垂体腺腫自体はほとんどが良性なものであり、がんのように転移をしたりはしません。が、ホルモンの分泌に影響が及ぶため、何らかの治療が必要となります。
1.褐色細胞腫は副腎髄質にできる腫瘍です。
2.下垂体腺腫は脳の一部、下垂体にできる腫瘍ですが、トルコ鞍という骨の
くぼみにはまっています。トルコ鞍に下垂体がはまっており、そこに腫瘍
が存在しているため、トルコ鞍は拡大します。
3.下垂体腺腫を発症すると、①ホルモン分泌過剰、もしくは低下に関連した
症状、②腫瘍そのものが拡大することによって起きる症状、の2つの症状
に分けられます。視野障害は②による症状です。
下垂体のすぐ近くに、視交叉という左右の視神経が一緒になる場所が存在
するため、視野の欠損が現れます。典型的な症状として視野の外側(両
方)が見えにくくなります。(両耳側半盲)
4.ほとんどの場合は経過観察ですが、腫瘍が大きい場合には手術が用いられ
ます。この場合の手術は経蝶形骨洞的下垂体腺腫摘出術という方法がとら
れ、具体的には、鼻の穴から内視鏡や顕微鏡を使って蝶形骨洞と呼ばれる
副鼻腔を経て腫瘍にたどりつき摘出します。
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03
2 下垂体腺腫はトルコ鞍が拡大します。
3 典型的な視野狭窄として、両耳側半盲があります。
4 代表的な外科手術として、経鼻的経蝶形骨洞法があります。
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