看護師の過去問
第107回
午後 問167

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問題

看護師国家試験 第107回 午後 問167 (訂正依頼・報告はこちら)

高齢者の薬物動態の特徴で正しいのはどれか。
  • 薬物の吸収の亢進
  • 薬物の代謝の亢進
  • 薬物の排泄の増加
  • 血中濃度の半減期の延長

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

1.加齢に伴う薬物の変化は、ほとんど少ないとされています。しかし、体内おける細胞水分量の低下により、水溶性薬物は血中濃度は上昇しやすく、体脂肪増加によって、脂溶性薬物は蓄積されやすいとされています。
2.加齢により、肝血流量が低下している場合には、肝代謝性薬物の代謝は抑制されます。
3.加齢により、腎血流量が低下している場合には、腎排泄性の薬物の排泄は低下します。

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02

1.誤りです。
加齢とともに小腸表面積が減少したり、胃のpH低下する(アルカリ性に傾く)ため、経口摂取した薬剤の吸収が低下する可能性が示唆されています。しかし、吸収能力の変化は、薬物動態においてそこまで大きな影響はないとされています。いずれにせよ、吸収が亢進することは誤りであると考えられます。

2.誤りです。
高齢者は加齢とともに肝機能が低下するため、薬剤の代謝は低下する傾向にあります。

3.誤りです。
高齢者は加齢とともに腎機能が低下するため、薬剤の腎臓からの排泄が低下する傾向にあります。

4.正解です。
薬剤における半減期とは、薬剤の血中濃度が最大から半分に低下した地点をさします。高齢者では肝機能や腎機能が低下することによって代謝や排泄が遅れ、薬剤が体内に長く残るので、半減期は延長します。

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03

正解は4です。

1.胃腸管血流量の低下、胃内酸度の低下、胃腸管吸収面積の低下、胃腸管運動の低下により、薬物の吸収は低下すると言われています。

2.肝薬物代謝活性の低下、肝血流量の低下により、多くの薬物の全体的な肝代謝は加齢とともに低下します。

3.30歳以降、クレアチニンクリアランスは減少していき、また高齢者では一般的に筋肉量が少なく、若年者に比べて身体活動が少ないため、糸球体濾過量(GFR)が低下します。よって、多くの薬物の排泄が低下し、薬剤の投与量の調整が必要となります。

4.腎機能の低下により、腎排泄性の薬物の半減期が若年者に比べて、著しく延長します。

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