看護師の過去問
第107回
午後 問210

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問題

看護師国家試験 第107回 午後 問210 (訂正依頼・報告はこちら)

Aさん( 62歳、男性 )。1人暮らし。1週前から感冒様症状があり様子をみていたが、呼吸困難と咳嗽が増強したため外来を受診した。胸部エックス線写真と胸部CTによって特発性肺線維症( idiopathic pulmonary fibrosis )による間質性肺炎( interstitial pneumonia )と診断され入院した。

既往歴 : 42歳で糖尿病( diabetes mellitus )と診断された。59歳と61歳で肺炎( pneumonia )に罹患した。
生活歴 : 3年前から禁煙している( 20~59歳は20本/日 )。
身体所見 : BMI17.6。体温38.8℃、呼吸数30/分、脈拍112/分、血圧140/98mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度< SpO2 >91%。両側下肺野を中心に、吸気終末時に捻髪音あり。呼気時は問題ないが、吸気時に深く息が吸えない。ばち状指を認める。
検査所見 : 血液検査データは、白血球13,000/μL、Hb10.5g/dL、総蛋白5.2g/dL、アルブミン2.5g/dL、随時血糖85mg/dL、CRP13.2mg/dL。動脈血液ガス分析で、pH7.35、動脈血二酸化炭素分圧< PaCO2 >38Torr、動脈血酸素分圧< PaO2 >56Torr。胸部エックス線写真と胸部CTで、下肺野を中心に輪状影、網状影、淡い陰影あり。

入院後18日。Aさんは2日後に自宅へ退院することとなった。Aさんは「病院に来る前は、息苦しくて死ぬかと思った。あのような思いはもうしたくない。家に帰ってまた息苦しくならないか不安だ」と言う。
Aさんが症状を自己管理できるように指導する内容で適切なのはどれか。
  • 習慣的に腹式呼吸をする。
  • 入浴時は肩まで湯に浸かる。
  • 動作時は前傾姿勢を保持する。
  • 息苦しくなったら仰臥位を保持する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、1です。

1 呼吸リハビリテーションとして、口すぼめ呼吸と腹式呼吸は有効です。

2 半身浴もしくは、シャワー浴が望ましいです。

3 前傾姿勢より、起坐位のほうが呼吸がしやすい体位です。

4 苦しいときは、起坐位またはファーラー位が望ましいです。体を起こすことで、肺の体積が広がり、呼吸がしやすくなります。

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02

正解は1です。

1.口すぼめ呼吸、腹式呼吸などの呼吸訓練を指導します。

2.労作時や入浴時は呼吸困難が出現しやすいですが、胸より下までの入浴とすることで、安楽に呼吸がしやすくなります。

3.動作時は姿勢を正し、呼吸に合わせてゆっくりと動作することを心がけます。前傾姿勢では肺がしっかり広がりにくく、呼吸困難を生じやすいです。

4. 起座位・半座位・ファーラー位では、横隔膜が下がり呼吸面積が広がることにより、仰臥位よりも呼吸がしやすくなります。

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03

正解は1です。
1. 正解です。
2. ぬるめのお湯でシャワー浴または足元だけが良いと思われます。
3. 起座位がよいと思われます。
4. 起座位・半座位・ファーラー位が良いと思われます。
横隔膜の圧迫を取り除く姿勢や、普段からの呼吸のリハビリテーションなどが大切になってくるでしょう。

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