看護師の過去問
第108回
午前 問42
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問題
看護師国家試験 第108回 午前 問42 (訂正依頼・報告はこちら)
穿刺と穿刺部位の組合せで適切なのはどれか。
- 胸腔穿刺 ---------- 胸骨体第2肋間
- 腹腔穿刺 ---------- 剣状突起と臍窩を結ぶ直線の中間点
- 腰椎穿刺 ---------- 第1・2腰椎間
- 骨髄穿刺 ---------- 後腸骨稜
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この過去問の解説 (3件)
01
×不正解
胸腔穿刺は緊張性血気胸、外傷性血気胸、自然気胸
、胸水、膿胸、乳び胸などの場合に行われます。通常の場合、穿刺部は仰臥位で第 4~6 肋間中腋窩線上なので、不正解です。
2 . 腹腔穿刺 ---- 剣状突起と臍窩を結ぶ直線の中間点
×不正解
腹腔穿刺は悪性腫瘍の細胞診、腹水の徐水などを目的として行われます。
穿刺部位は①臍と前腸骨棘を結ぶ線(モンロー・リヒター線)外側1/3の点(右:マックバーニー点、左:モンロー点)、②臍と恥骨結合の中間点、③左右上腹部です。よって、不正解です。
3 . 腰椎穿刺 ---- 第1・2腰椎間
×不正解
腰椎穿刺とは、脊髄液の採取、髄液排液による減圧、薬物の髄腔内注入治療、中枢神経系疾患や髄膜の疾患の診断のために行われます。
穿刺部位は、左右腸骨稜上縁を結ぶ線(ヤコビー線)が交差する脊柱の第4腰椎を目安にして第3~4または第4~5の腰椎間腔です。よって、不正解です。
4 . 骨髄穿刺 ----後腸骨稜
○正解
骨髄穿刺は骨髄細胞を観察するために行われます。
穿刺部位は腸骨(後上腸骨棘)なので、正解です。
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02
1 . 胸腔穿刺は 、気胸やなどで肺が虚脱した際に
空気や吸水を抜く目的で行われます。
部位は、座位:第7か8肋間の後腋窩線上/仰臥位:第4~6肋間後腋窩線上です。
よって、不正解です。
2 . 腹腔穿刺は、廃液・抗がん剤注入、原因が特定できない腹水の診断において行われます。
部位は、①臍左・右前腸棘線の外側1/3のところ②腹直筋外側です。
よってこれは不正解です。
3 . 腰椎穿刺は、意識レベル低下・痙攣。頭痛など、脳神経系の症状において行われます。
部位は、第3.4腰椎です。
よって、これは不正解です。
4 . 骨髄穿刺は、骨髄中正常・異常な細胞の種類を調べるために行われます。後腸骨稜からの採取が一般的ですが、希に胸骨、小児では脛骨から採取します。 よって、これが正解です。
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03
(解説)
骨髄穿刺とは、骨髄の造血能の異常が疑われる場合に、骨髄細胞一つ一つの形態を評価し、骨髄に異常をきたす疾患の診断、分類、治療効果の判定を行うために、骨髄液を採取する検査になります。穿刺部位は、成人と小児で異なっており、成人は後腸骨棘・胸骨(後腸骨稜が使えない時のみ)、小児は、後腸骨棘・脊椎骨棘突起・脛骨が選択されます。よって、正解は「4」になります。
(補足)
他の選択肢については、以下の通りです。
1.胸腔穿刺:胸腔穿刺とは、胸腔内に空気や水が貯留した際に、穿刺して貯留したものを体外に排出する手技のことを指します。貯留物が空気か水かによって穿刺部位が異なり、基準としては、排気目的であれば第2・3肋間鎖骨中線上、排液目的であれば第6・7肋間となっています。よって、正解には該当しません。
2.腹腔穿刺:腹腔穿刺とは、腹腔内の体液貯留を経皮的に穿刺することであり、腹水の排除、膿瘍ドレナージ、薬剤の注入などの治療目的で行う場合と、腹腔内貯留液の有無を確認するための検査目的で行う場合とあります。穿刺部位は、臍と左右上前超骨棘を結ぶ直線上の外側1/3の部位(腹直筋外側)とされており、腹直筋を避けることにより腹壁動静脈の損傷を防止できること、腹水は側腹部から貯留しやすいため効果的に穿刺できることといったメリットがあります。よって、正解には該当しません。
3. 腰椎穿刺:腰椎穿刺では、髄液を採取して、髄液の圧(髄液圧、脳圧)の高さや成分を調べることで、髄膜炎(ずいまくえん)や脳炎などの感染の有無、頭のなかの腫瘍や脳の転移の有無、その状態、その他の脳や脊髄の病気の有無を知ることができます。穿刺部位は、第1腰椎以下で馬尾神経となるため脊髄を傷つけないため、第3~4腰椎間or第4~5腰椎間となっています。よって、正解には該当しません。
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