正答:3
解説:免疫機能とは、自己と異物を認識しながら、自分を傷つけずに異物のみを攻撃、排除使用とする自己防衛機能です。機序は、異物が侵入すると、抗原提示細胞である、マクロファージやB細胞などが、抗原提示(非自己と認識)を行います。それにより、リンパ球(T細胞)はサイトカイン(免疫活性化物質)を介して、自然免疫(マクロファージや好中球)を活性化させ、B細胞を刺激し、抗体産生を促します。
1、胸腺はT細胞の分化、成熟など免疫系に関与する一次リンパ器官で、胸骨の裏、心臓の前に位置します。思春期にもっとも多くのリンパ球を成熟させ、成人では縮小、機能低下します。
2、T細胞とは骨髄で生産され、胸腺で成熟するリンパ球です。胸腺の退縮にともない、T細胞生産能力も低下します。よってT細胞は減少します。
3、獲得免疫とは、生後何らかの原因(感染や予防接種など)により獲得された免疫のことで、非自己を記憶し、再度の侵入に備えます。加齢にともない、獲得免疫の応答が低下、劣化し、慢性疾患や発がんの増加、易感染の誘発の原因の原因とされています。
4、サイトカインは糖タンパク質で、細胞が産生する各種の免疫活性物質です。インターフェロンやインターロイキン、ケモカインなどさまざまな種類があり、免疫、炎症反応などの生体防御や細胞増殖、分裂、治癒などに関するものがあります。そのなかでも「炎症性サイトカイン」は自然免疫応答としてマクロファージから生産されます。炎症反応を促進させ、異物(細菌やウイルス)が体に侵入した際に、撃退し、炎症症状を抑制する働きのあり、加齢とともに生産が上昇し、生活習慣病の発症を促進させると言われています。