看護師の過去問
第109回
午前 問67

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問題

看護師国家試験 第109回 午前 問67 (訂正依頼・報告はこちら)

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈精神保健福祉法〉に定められている隔離について正しいのはどれか。
  • 隔離の理由は解除する時に患者に説明する。
  • 開始した日時とその理由を診療録に記載する。
  • 隔離室には同時に 2 人の患者まで入室可能である。
  • 行動制限最小化委員会で開始の必要性を判断する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解:2. 開始した日時とその理由を診療録に記載する。


精神保健福祉法に定められている隔離について

・基本的な考え方
患者の隔離は、患者の症状からみて、本人又は周囲の者に危険が及ぶ可能性が著しく高く、隔離以外の方法ではその危険を回避することが著しく困難であると判断される場合に、その危険を最小限に減らし、患者本人の医療又は保護を図ることを目的として行われるものである。
12時間を超えない隔離については、精神保健指定医の判断を要するものではないが、この場合においてもその要否の判断は医師によって行われなければならない。

・遵守事項
① 隔離を行っている閉鎖的環境の部屋に、更に患者を入室させることはあってはならない。
② 当該患者に対して隔離を行う理由を知らせるよう努めるとともに、隔離を行った旨、その理由、隔離を開始した日時、解除した日時を診療録に記載する。
③ 隔離を行っている間は、定期的な会話等による注意深い臨床的観察と適切な医療及び保護が確保されなければならない。
④ 隔離を行っている間は、洗面、入浴、掃除等、患者及び部屋の衛生の確保に配慮する。
⑤ 隔離が漫然と行われることがないように、医師は原則として少なくとも毎日一回診察を行う。


1. →隔離を行う理由を、当該患者へ知らせるよう努めなければなりません。

3. →隔離をされている閉鎖的環境の部屋に、更に別の患者を入室させることは出来ません。

4. →隔離の開始の要否判断は、医師によって行わなければなりません。

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02

(正解) 2
(解説)
「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第37条第1項の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準」において、患者の隔離、身体的拘束による行動の制限が定められています。その中に記載されている隔離の遵守事項として、「隔離を行った旨及びその理由並びに隔離を開始した日時及び解除した日時を診療録に記載するものとする」とあります。よって、正解は「2」となります。

(補足)
他の選択肢については、以下の通りです。
1について
:隔離の遵守事項には、隔離を行う前の理由説明の必要性について記載されており、「患者に対して隔離を行う理由を知らせるよう努める」とあります。よって、正解には該当しません。

3について
:遵守事項では、「隔離を行っている閉鎖的環境の部屋に更に患者を入室させることはあってはならないものとする」と定められています。よって、正解には該当しません。

4について
:行動制限最小化委員会とは、精神科医療機関に設置されており、行動制限を行う患者の制限を可能な限り必要最小限なものとするための活動を行っています。隔離の必要性の判断については、「十二時間を超えない隔離については精神保健指定医の判断を要するものではないが、この場合にあってもその要否の判断は医師によって行われなければならないものとする」と記載されています。よって、医師の判断によるものであり、正解には該当しません。

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03

正解2.開始した日時とその理由を診療録に記載する

精神保健福祉法

精神障害者の医療及び保護を行い、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律と相まってその社会復帰の促進及びその自立と社会経済活動への参加の促進のために必要な援助を行い、並びにその発生の予防その他国民の精神的健康の保持増進に努めることによって、精神障害者の福祉の増進及び国民の精神保健の向上を図ることを目的とする。

患者の隔離について

・基本的な考え方
患者の隔離は、患者の症状からみて、本人または周囲の者に危険が及ぶ可能性が著しく高く、隔離以外の方法ではその危険を回避することが著しく困難である判断される場合に、その危険を最小限に減らし、患者本人の医療または保護を図ることを目的として行われるものとする。
12時間を超えない隔離については精神保健指定医の判断を要するものではないが、この場合にあってもその要否の判断は医師によって行われなければならない。

・遵守事項
隔離を行っている閉鎖的環境の部屋に更に患者を入室させることはあってはならないものとする。
隔離を行うに当たっては、当該患者に対して隔離を行う理由を知らせるよう努めるとともに、隔離を行った旨及びその理由並びに隔離を開始した日時及び解除した日時を診療録に記載するものとする。

(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第三十七条第一項の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準 参照)

1→隔離を行う理由を知らせる必要があります。

3→既に患者が入室している部屋に、隔離のために他の患者を入室させることはあってはならないことです。

4→隔離の要否の判断は医師によって行われます。

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