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看護師の過去問 第109回 午前 問98

問題

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次の文を読み以下の問いに答えよ。
Aさん( 81 歳、男性)は、妻( 73 歳)と 2 人暮らし。自宅でのADLは自立し、認知機能に障害はない。
Aさんは食欲不振と腹部不快感、微熱を主訴に受診したところ、急性胆囊炎( acute cholecystitis )と診断され、その日のうちに入院した。Aさんのバイタルサインは、体温 37.3 ℃、呼吸数 22 /分、脈拍 90 /分、血圧 136 / 84 mmHg。入院後は絶飲食の指示があり、持続点滴静脈内注射と抗菌薬の投与が開始された。トイレ歩行の許可は出ている。
入院後 2 日、妻がAさんについて「入院してからよく寝ています。時々ここが病院だとわからないようです。話しかけても気づかず、天井を眺めていることもあるし、しゃべり続けることもあります」と看護師に訴えた。Aさんのバイタルサインは、体温 36.9 ℃、呼吸数 20 /分、脈拍 88 /分、血圧 144 / 80 mmHg。
Aさんの状態で最も考えられるのはどれか。
   1 .
うつ病( depression )
   2 .
せん妄( delirium )
   3 .
ナルコレプシー( narcolepsy )
   4 .
急性ストレス反応
( 看護師国家試験 第109回 午前 問98 )
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この過去問の解説 (3件)

1
正解:2. せん妄( delirium )

せん妄は、一時的に発症して変動する精神機能の障害です。

特徴的な症状
注意力および思考力の低下、見当識障害、覚醒(意識)レベルの変動

原因
・薬剤(特に抗コリン作用のあるもの、向精神薬、オピオイド)
・脱水
・感染症(肺炎、敗血症、尿路感染症など)
・入院などの環境の変化


1. →うつ病は、DSM-5の診断基準では、「ほとんど1日中、ほとんど毎日の抑うつ気分、あるいは興味、喜びの著しい減退のほか、ほとんど毎日の不眠あるいは過眠、易疲労性、精神の焦燥や制止、無価値感や罪の意識、思考力や集中力の減退、体重の減少や増加、反復的な自殺念慮などの内、5つの症状が2週間以上みられる状態」と定められています。

3. →ナルコレプシーは、日中の過度の眠気や、通常起きている時間帯に自分では制御できない眠気が繰り返し起こることを特徴とする睡眠障害で、突然の筋力低下を伴います。睡眠麻痺、鮮明な夢、幻覚が、入眠時または覚醒時に起こることもあります。

4. →急性ストレス反応とは、地震のような主に生死に関わるような要因でトラウマ(心的外傷)を経験した後、これによる神経症の症状が数時間、数日から4週間以内に自然治癒する一過性の障害を指します。感情が麻痺したような感覚、周囲に対する注意力が低下してポーッとした感じで現実感が消えてしまいます。症状が1カ月を超えて持続する場合は、心的外傷後ストレス障害と診断されます。

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(正解) 2
(解説)
せん妄は、一時的な脳の機能低下によりバランスを崩した状態であり、呼吸器系、身体的な要因、不安や緊張感などの心理的要因によっても誘発し、入院という環境の変化による外界からの感覚遮断、音や光の刺激過多といったことで発症します。特に高齢者が入院すると、せん妄は起こりやすくなります。せん妄の症状は、交感神経興奮状態による頻脈や発汗、見当識障害、幻覚・妄想であり、Aさんにも見当識障害があることや高齢者であることを考えると、せん妄状態にあることが考えられます。よって、正解は「2」になります。

0
正解:2.せん妄(delirium)


せん妄(delirium)
いろいろな原因で起こる意識の障害です。
認知機能や情報処理能力が低下して、環境の変化やストレスの高い状況がある中で適応できなくなった状態です。
不安や注意力散漫から、睡眠障害・記憶障害・見当識障害などの症状が起こります。

事例からは、入院し絶飲食で持続点滴静脈内注射を行って、環境の変化があります。
入院してからよく眠っていて、病院だとわからないことがあるようなので、見当識障害が起こっています。話しかけても気づかず天井を眺めていたりと、日常の会話に対応できていません。
せん妄を起こしていると思われます。


1.うつ病(depression)
憂鬱な気分や気持ちが重たいという、抑うつ状態が長く続いている状態です。精神的な症状と身体的な症状が現れることがあり、日常生活に支障をきたすことがあります。
年齢より、うつ病になりやすい性格と環境の変化が、症状を引き起こすきっかけになります。


3.ナルコレプシー(narcolepsy)
日中起きている時間に強い眠気が起こり、自分で制御できない睡眠障害です。
青年期から若年成人期に起こります。


4.急性ストレス反応
恐ろしい場面に直面した経験が、直接的もしくは間接的にあり、経験した出来事を心の中で繰り返し再体験して不安が増して症状が起こります。
症状が1カ月以上持続する場合は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されます。

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