看護師 過去問
第109回
問128 (午後 問128)
問題文
老年期にみられる身体的な変化はどれか。
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問題
看護師国家試験 第109回 問128(午後 問128) (訂正依頼・報告はこちら)
老年期にみられる身体的な変化はどれか。
- 血管抵抗の増大
- 消化管の運動の亢進
- 水晶体の弾性の増大
- メラトニン分泌量の増加
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この過去問の解説 (3件)
01
1、加齢に伴い動脈や細動脈の壁が厚くなり、動脈の内部がわずかに広がります。
また、動脈の壁の弾力性が失われ、硬くなるので、血管抵抗が増大します。
高齢者に、高血圧症が多いのはこれが原因の1つです。
2、消化器系は、他の器官より加齢による影響を受けにくいと言われています。
しかし、加齢の影響を受けると消化器系の機能は低下します。例えば、胃の弾力性が低下するので、たくさんの食べ物を食べれなくなり、小腸へ送り出す速度も低下します。
よって、2は不正解となります
3、加齢により水晶体の弾力性が失われ、水晶体を厚くする機能が低下します。
したがって、3も不正解です。
水晶体の弾力性が失われることによって、ピントを調整している網膜がうまく働かなくなるので、近くのものがぼやけて見えます。
これを老眼といいます。
4、加齢により睡眠障害が出やすくなります。
これは、加齢に伴って夜間のメラトニン分泌が低下し、概日リズムの振幅が減少することで昼夜のメリハリがなくなってしまうからです。
したがって、4も不正解になります。
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02
(解説)
加齢に伴い、動脈硬化が起こり、動脈硬化による血管の内腔狭窄と壁の弾性低下により、血管抵抗が増大し、収縮期血圧の上昇につながります。よって、正解は「1」となります。
(補足)
他の選択肢については、以下の通りです。
2について:加齢に伴い、食道の粘膜の萎縮による蠕動運動鵜の低下、胃粘膜の萎縮による胃液分泌の減少、小腸粘膜の血流の減少、大腸の平滑筋細胞数の減少などによって、消化管運動時間が遅延し、蠕動運動の減少が起こり、弛緩性便秘をきたしやすくなります。また、加齢により、胃液や胆汁液の減少することから、殺菌作用が不十分となり,腸内細菌叢そうのバランスが崩れやすくなるため、下痢を起こしやすいのも特徴になります。よって、正解には該当しません。
3について:近くの物に焦点が合わせにくくなる老視は、調節力の低下を示しており、水晶体の弾性が失われているのが原因と考えられています。よって、正解には該当しません。
4について:メラトニンは、松果体から分泌されるホルモンであり、夜間にだけ分泌されます。メラトニンの分泌によって、体内時計による夜間の身体の休息を促しています。しかし、加齢に伴い、夜間のメラトニン分泌が低下することが知られており、それによって、睡眠障害を起こしやすくなります。よって、正解には該当しません。
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03
1 加齢とともに、血管抵抗が増大するため、血圧が上昇します。
2 消化管の運動は低下するため、弛緩性便秘になりやすいです。
3 水晶体の弾性は失われます。そのため、老眼の原因にもなります。
4 加齢に伴い、メラトニン分泌量は低下します。
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