(正解) 4
(解説)
尿量100mL/日以下の場合、「無尿」といい、急性糸球体腎炎やショックなど重篤な病態でみられる症状になります。よって、正解は「4」になります。
成人の1回の排泄尿量は200~400mL、1日の総量は1,000~2,000mLほどであり、尿量の異常については無尿以外にも次のように分類されます。覚えておきましょう。
・多尿:尿量2,500~3,000mL/日以上の場合で、糖尿病、尿崩症、水中毒、慢性腎不全などでみられます。
・乏尿:尿量400mL/日以下の場合で、腎血流量の低下や腎障害、尿管・膀胱などの尿路閉塞などが原因で引き起こされます。
・尿閉:尿路の通過障害で、膀胱にたまった尿を排出できない状態のことをいいます。原因として、前立腺肥大症や前立腺癌、神経因性膀胱などが原因としてあげられます。
(補足)
他の選択肢については、以下の通りです。
1.希尿:日中の排尿回数が3回未満のことを指します。原因としては、急性膀胱炎による乏尿、巨大膀胱、弛緩性膀胱などがあげられます。排尿回数の異常を示しており、正解には該当しません。
2.頻尿:日中の排尿回数が8回以上のことを指します。原因としては、膀胱炎、糖尿病、前立腺肥大症、腎泌尿器系の腫瘍、精神的なストレスや緊張などがあげられます。排尿回数の異常を示しており、正解には該当しません。
3.乏尿:尿量が400mL/日以下の場合のことを指します。よって、正解には該当しません。