看護師の過去問
第109回
午後 問142

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

看護師国家試験 第109回 午後 問142 (訂正依頼・報告はこちら)

赤血球製剤の保存温度で適切なのはどれか。
  • − 6 ~ − 2 ℃
  • 2 ~ 6 ℃
  • 12 ~ 16 ℃
  • 22 ~ 26 ℃

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は、2です。

1、-6~-2℃の保存温度に当てはまる血液製剤はありません。
血漿は、-20度℃以下で保存することで、1年保存することができます。

2、赤血球は2~6℃で保存することで、赤血球の代謝率を抑えられ、ブドウ糖やATPの消費量が減少します。このことにより、長期保存ができます。
しかし、それより低い温度で保存すると、使用時に溶血する可能性があり、また、高温になると赤血球が変形します。
よって、2が正解です。

3、12~16℃の保存温度に当てはまる血液製剤はありません。

4、血小板製剤では、20~24℃の室温程度で振とうしながら保存するように決められてます。
それより低い温度で保存すると、血小板が活性化し形態的に変化します。このことにより、止血効果の低下が認められます。
また、血小板製剤は振とうしながら保存しないと、適切なpHが保てず、品質が低下すると言われています。

参考になった数1

02

正解は、2です。

赤血球製剤は、温度が上昇することによって、赤血球の代謝が活発となり、酵素活性の上昇に伴ってATPの消費が増加し、赤血球の変形を来たします。

保存温度は、2~6℃です。

参考になった数1

03

(正解) 2
(解説)
血液製剤は、血液の成分によって、生体内における寿命や保存による劣化があり、機能を維持するための最適な温度が異なっています。赤血球製剤は、温度が上昇することによって、赤血球の変形を来たしてしまうこと、凍結状態にすると使用時に溶血してしまう可能性があることから、2~6℃での凍結しない程度での低温保存が最適となっています。よって、正解は「2」となります。

(補足)
解説で述べたとおり、赤血球製剤の保存に適した温度ではないため、他の選択肢は正解には該当しません。他の血液製剤の保存温度についてもおさえておきましょう。

・血小板製剤について
:血小板製剤は、20~24℃で振とうした状態で保存します。これは、低温で保存すると、血小板が形態的変化を起こし、生体内での生存能力の短縮や止血効果の低下が認められるためです。

・血漿製剤について
:血漿製剤は、-20℃以下で凍結することで、採血後1年の保存が可能です。ただし、凍結した状態にため、破損しやすく、取り扱いには十分注意が必要となります。使用時は、ビニール袋に入れた状態で30~37℃の恒温槽で融解し、融解後は3時間以内に輸血するようにと定められています。

参考になった数0