看護師の過去問
第109回
午後 問150
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問題
看護師国家試験 第109回 午後 問150 (訂正依頼・報告はこちら)
成人の急性扁桃炎( acute tonsillitis )の原因となる菌はどれか。
- 百日咳菌〈 Bordetella pertussis 〉
- 黄色ブドウ球菌〈 Staphylococcus aureus 〉
- インフルエンザ菌〈 Haemophilus influenzae 〉
- ヘリコバクター・ピロリ〈 Helicobacter pylori 〉
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この過去問の解説 (3件)
01
1 百日咳菌は、百日咳の原因菌です。
3 インフルエンザ菌は、細菌性髄膜炎の原因菌のひとつです。
4 ヘリコバクター・ピロリは、胃の疾患の原因菌です。
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02
(解説)
成人の急性扁桃炎は、黄色ブドウ球菌、A群β溶連菌、肺炎球菌、レンサ球菌群などが原因菌であることが知られています。よって、正解は「2」となります。黄色ブドウ球菌は、人や動物の皮膚や消化管に存在する常在菌のひとつです。健常者では無症状ですが、抵抗力が落ちているときなどに日和見感染を起こすことがあり、食中毒や肺炎、髄膜炎、敗血症など致死的となるような感染症の起因菌にもなります。
(補足)
他の選択肢については、以下の通りです。
1.百日咳菌:百日咳菌は上気道感染を起こしますが、急性扁桃炎の原因帰任には該当しません。百日咳の原因菌であり、長く続く激しい咳が特徴的な症状となります。
3.インフルエンザ菌:インフルエンザ菌は、小児では急性扁桃炎の原因菌になることもありますが、成人では該当しません。インフルエンザ菌は、健康な人の咽頭や鼻腔に常在していますが、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、肺炎などの気道感染を引き起こすことがあります。また血液中に侵入して敗血症、髄膜炎、結膜炎、急性頭蓋縁、関節炎などを引き起こすこともあります。インフルエンザの原因となる、インフルエンザウイルスとは別物なので、注意しましょう。
4.ヘリコバクター・ピロリ菌:ヘリコバクター・ピロリ菌は、胃の粘膜に生息している細菌です。一度感染すると、除菌しない限りそのまま胃の中に存在します。胃炎や胃潰瘍、がんの原因となることが知られています。
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03
急性扁桃炎は、口蓋扁桃が細菌によって炎症を起こすもので、原因となる菌は溶血性連鎖球菌や黄色ブドウ球菌と言われています。
1、百日咳菌は、百日咳の原因となる菌です。
百日咳は、痙攣性の咳発作を特徴とする急性気道感染症です。
よって、不正解です。
2、黄色ブドウ球菌は、ヒトや動物などの皮膚や消化管などに常在している菌です。このような常在菌は、健康な状態では炎症を起こしませんが、過労やストレスなど、体の抵抗力が落ちたときに炎症を起こします。
黄色ブドウ球菌といえば、食中毒菌としてよく知られていますが、扁桃腺で炎症を起こすと急性扁桃炎を発症します。
よって、正解です。
3、インフルエンザ菌は主に呼吸器や中耳に感染する細菌の1つです。インフルエンザという名称がついているが、インフルエンザの病原体ではないので注意が必要です。
インフルエンザ菌は、ヒトの鼻咽腔に常在しており、細菌性髄膜炎の原因菌の1つです。
よって、不正解です。
因みに、インフルエンザはインフルエンザウイルスによる感染によっておこります。
4、ヘリコバクター・ピロリはヒトなどの胃に生息しており、胃潰瘍や萎縮性胃炎、胃がんなどの原因菌の1つです。
よって、不正解です。
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