(正解) 1
(解説)
高血圧には2種類あります。一つ目は、原因を特定することができない食生活、ストレス、過労、肥満、遺伝など、いくつもの原因が重なり合って高血圧になる「本態性高血圧」、二つ目は、特定のホルモンの過剰分泌や腎臓の異常、血管の異常などの特定の原因によって血圧が上昇する「二次性高血圧」です。二次性高血圧の中で、最も多い原因が「原発性アルドステロン症」と言われています。アルドステロンは、副腎皮質から分泌されるホルモンで、腎臓に作用し、水とナトリウムが再吸収を促します。すなわち、アルドステロンの過剰分泌により、ナトリウムの再吸収が過剰に促進されることで、循環血流量が増加し、血圧が上昇します。よって、正解は「1」となります。
(補足)
他の選択肢については、以下の通りです。
2.ソマトスタチン:膵臓のランゲルハンス島から分泌されるホルモンのひとつです。膵臓のほかにも視床下部でも分泌されています。ソマトスタチンは、食物摂取による刺激で分泌され、インスリンとグルカゴン両方の分泌を抑制するだけでなく、胃腸の運動を抑制し、消化管の分泌と吸収作用を抑制することで栄養の急激な吸収と消費を抑制する働きがあります。よって、正解には該当しません。
3.グルカゴン:膵臓のランゲルハンス島から分泌されるホルモンのひとつです。血糖値が低下したときに分泌され、血糖値を上昇させる働きを持っており、グルカゴンの血糖上昇作用は肝での糖新生を促します。よって、正解には該当しません。
4.メラトニン:脳の松果体から分泌され、体内時計に働きかけ、覚醒と睡眠を切り替えて、自然な眠りを誘う作用があります。別名「睡眠ホルモン」と呼ばれています。その他に、抗酸化作用によって細胞の新陳代謝を促すなど病気の予防や老化防止にさまざまな効果を持つと考えられています。よって、正解には該当しません。