看護師の過去問
第109回
午後 問149

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問題

看護師国家試験 第109回 午後 問149 (訂正依頼・報告はこちら)

二次性高血圧症( secondary hypertension )の原因となるホルモンはどれか。
  • アルドステロン
  • ソマトスタチン
  • グルカゴン
  • メラトニン

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この過去問の解説 (3件)

01

(正解) 1
(解説)
高血圧には2種類あります。一つ目は、原因を特定することができない食生活、ストレス、過労、肥満、遺伝など、いくつもの原因が重なり合って高血圧になる「本態性高血圧」、二つ目は、特定のホルモンの過剰分泌や腎臓の異常、血管の異常などの特定の原因によって血圧が上昇する「二次性高血圧」です。二次性高血圧の中で、最も多い原因が「原発性アルドステロン症」と言われています。アルドステロンは、副腎皮質から分泌されるホルモンで、腎臓に作用し、水とナトリウムが再吸収を促します。すなわち、アルドステロンの過剰分泌により、ナトリウムの再吸収が過剰に促進されることで、循環血流量が増加し、血圧が上昇します。よって、正解は「1」となります。

(補足)
他の選択肢については、以下の通りです。
2.ソマトスタチン:膵臓のランゲルハンス島から分泌されるホルモンのひとつです。膵臓のほかにも視床下部でも分泌されています。ソマトスタチンは、食物摂取による刺激で分泌され、インスリンとグルカゴン両方の分泌を抑制するだけでなく、胃腸の運動を抑制し、消化管の分泌と吸収作用を抑制することで栄養の急激な吸収と消費を抑制する働きがあります。よって、正解には該当しません。

3.グルカゴン:膵臓のランゲルハンス島から分泌されるホルモンのひとつです。血糖値が低下したときに分泌され、血糖値を上昇させる働きを持っており、グルカゴンの血糖上昇作用は肝での糖新生を促します。よって、正解には該当しません。

4.メラトニン:脳の松果体から分泌され、体内時計に働きかけ、覚醒と睡眠を切り替えて、自然な眠りを誘う作用があります。別名「睡眠ホルモン」と呼ばれています。その他に、抗酸化作用によって細胞の新陳代謝を促すなど病気の予防や老化防止にさまざまな効果を持つと考えられています。よって、正解には該当しません。

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02

正解は、1です。

2 ソマトスタチンは、膵臓ホルモンの1つです。インスリンおよびグルカゴンの分泌を抑制します。

3 グルカゴンは、膵臓ホルモンの1つです。血糖を上昇する働きがあります。

4 メラトニンは、覚醒と睡眠を切り替えて、自然な眠りを誘う作用があります。

参考になった数1

03

正解は、1です。
二次性高血圧とは、加齢や環境・遺伝などによって発症する高血圧とは違い、ある特定の原因・疾患によって高血圧になるケースを指します。
二次性高血圧の原因は、主にホルモンの異常、血管の異常、腎臓病などと言われています。

1、アルドステロンは、副腎皮質から分泌されるホルモンで、腎臓に作用します。腎臓に作用することで、水とナトリウムが再吸収し、循環血流量が増加します。それによって、血圧が上昇するので、正解となります。

2、ソマトスタチンは、膵臓から分泌するホルモンです。膵臓から分泌するホルモンは、ソマトスタチン以外にも、インスリンやグルカゴンがあるのですが、それらの分泌を抑える作用があるのがソマトスタチンです。
このソマトスタチンが正しく作用することによって、インスリンやグルカゴンの分泌量が調整され、血糖値が正常に保たれます。
よって、不正解です。

3、グルカゴンは膵臓から分泌するホルモンで、肝臓に作用します。肝臓に作用することで、ブドウ糖の生産が増加するので、血糖値が上昇します。
よって、不正解です。

4、メラトニンは脳の松果体から分泌されるホルモンです。このメラトニンは、体内時計に働きかけ覚醒と睡眠を切り替える作用があります。睡眠ホルモンとも言われています。
よって、不正解です。

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