看護師の過去問
第109回
午後 問188

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

看護師国家試験 第109回 午後 問188 (訂正依頼・報告はこちら)

成人期早期に、見捨てられることに対する激しい不安、物質乱用や過食などの衝動性、反復する自傷行為、慢性的な空虚感、不適切で激しい怒りがみられ、社会的、職業的に不適応を生じるのはどれか。
  • 回避性人格〈パーソナリティ〉障害( avoidant personality disorder )
  • 境界性人格〈パーソナリティ〉障害( borderline personality disorder )
  • 妄想性人格〈パーソナリティ〉障害( paranoid personality disorder )
  • 反社会性人格〈パーソナリティ〉障害( antisocial personality disorder )

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

1 . 回避性人格障害は、拒絶、批判、または屈辱を受けるリスクがある社会的状況や交流を回避することを特徴とします。
2 . 境界性人格障害は、人間関係、自己像、気分、行動の不安定性、そして拒絶されたり、見捨てられたりする可能性に対する過敏性を特徴とします。
3 . 妄想性人格障害は、他者の動機を敵意や有害性のあるものと解釈する、他者にたいする根拠のない不信や疑いの広汎なパターンを特徴とします。
4 . 反社会性人格障害は、結果や他者の権利を軽視する広汎なパターンを特徴とします。

以上より、問題文に当てはまる人格障害は2.境界性人格障害です。

参考になった数2

02

(正解) 2
(解説)
パーソナリティ障害とは、パーソナリティの著しい偏りなどにより、生活に支障が出るほど本人が苦痛を感じており、周囲の人間関係による不具合が起こり、周りが困ってしまう状態のことを指します。パーソナリティ障害の原因は、生まれつきの気質・遺伝的要因、生育環境、家族との関わり方、社会的要因などがあり、3つのグループと10のタイプに分かれています。
問題文にある、「見捨てられることに対する激しい不安や物質乱用や過食などの衝動性、反復する自傷行為、慢性的な空虚感、不適切で激しい怒り」のように自分の感情をコントロールできず、見捨てられ不安が根底にあって、人間関係がうまくいかなかったり、問題行動を起こしてしまったりするタイプを「境界性パーソナリティ障害」と呼びます。よって、正解は「2」になります。

(補足)
他の選択肢については、以下の通りです。
1.回遊性パーソナリティ障害
:失敗や他者からの否定的感情を極度に怖がる特徴があります。そのため、積極的な社会参加を避けたり、深い人間関係を望んだとしても「怖さ」が壁になり、うまく人間関係を築けなかったりする傾向があります。

3.妄想性パーソナリティ障害
:他者が自分を利用する、裏切る、または害する計画を立てていると疑う特徴があります。いつも理由なく自分が攻撃されるかもしれないと感じており、証拠がなくても、自分の疑念や考えを主張し続ける傾向にあります。統合失調症や不安症などを併存していることがあるのも特徴の一つです。

4.反社会性パーソナリティ障害
:犯罪行為や暴力行為をとってしまう傾向があり、罪悪感がないことも特徴的です。社会のルールに関心がなく、共感性があまり見られないなどの特徴もあり、仕事や人間関係が不安定になってしまうことがあります。

参考になった数0

03

正解:2. 境界性人格〈パーソナリティ〉障害

境界性人格障害は、感情や対人関係の不安定さ、常に空虚感があり、人に見捨てられることを強く恐れる、衝動をうまく制御することができないこと等を特徴とします。


1. →回避性人格障害は、周囲からの拒絶や失敗することを恐れ、強い刺激をもたらす状況を避けることを特徴とします。

3. →妄想性人格障害は、他者への疑念や不信から、危害が加えられることや裏切りを恐れることを特徴とします。

4. →反社会性人格障害は、他者の権利を無視、侵害する行動や、向こう見ずで思慮に欠け、暴力などの攻撃的行動に走ることを特徴とします。

参考になった数0