看護師の過去問
第109回
午後 問225

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問題

看護師国家試験 第109回 午後 問225 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み以下の問いに答えよ。
Aちゃん( 7 歳、女児、小学 1 年生)は、3 歳ころから夜間就寝中や保育所の昼寝の時に時々いびきがあり、保育所の友達に「Aちゃんがうるさくて眠れない」と言われた。母親が心配してAちゃんを小児科外来に連れて行った。その後、Aちゃんは外来で経過観察されてきたが、今年の 4 月から 7 月までの間に、急性扁桃炎( acute tonsillitis )を 3 回起こしていることや、睡眠時無呼吸がみられるようになったことから、8 月中に扁桃腺摘出術を受けることになった。
手術後 1 日。
看護師が行うAちゃんの術後出血の観察方法で適切なのはどれか。
  • 口を開けて手術創を観察する。
  • 唾液の色を観察する。
  • 便の色を観察する。
  • 脈拍数を測定する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解 唾液の色を観察する。

選択肢1. 口を開けて手術創を観察する。

口を開けて手術創を観察することは、介助も必要で照明もないと確実に見ることはできません。子どもの恐怖心を増強させることにもなりかねないので簡単な観察方法ではありません。医師が術後の創部状況の経過を見るときなどに行います。

選択肢2. 唾液の色を観察する。

扁桃腺摘出術後は、痛みと出血が起こる可能性があります。出血の有無を確認するためにも、症状に注意する必要があります。

出血が起こると血液が唾液に混入するので、出血が起こったことをすぐに知ることができるので、手術直後から観察していきます。

選択肢3. 便の色を観察する。

出血の有無を便の性状で把握すると、出血が起こってから数日が経過していることになります。出血を早期に把握する必要のある術後の観察には、適していません。

選択肢4. 脈拍数を測定する。

術後経過のバイタルサインとして計測は行いますが、出血が起こったことを観察するための指標としては適切でありません。脈拍に反映される状況では、大量出血が起こった可能性が考えられます。

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02

正解: 唾液の色を観察する。

選択肢1. 口を開けて手術創を観察する。

創部の浮腫や腫脹があり、直接観察しづらい可能性もありますし、開口することは疼痛を生じる可能性もあるため、不正解となります。

選択肢2. 唾液の色を観察する。

術後出血が起きると、唾液に混入するため、唾液の色を観察する必要があります。

選択肢3. 便の色を観察する。

出血があったとしても、消化管を通り、便(タール便)として排出するまでには数日を要するため、早期発見には適していません。

選択肢4. 脈拍数を測定する。

脈拍数は、出血だけでなく、疼痛や不安などでも左右されますので、不正解です。

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03

正解は「唾液の色を観察する。」です。

選択肢1. 口を開けて手術創を観察する。

術後1日目であり創部観察のための開口は、

患児の苦痛が大きいため協力を得られない可能性があります。

選択肢2. 唾液の色を観察する。

正解です。出血の有無が確認できます。

選択肢3. 便の色を観察する。

術後1日目であり、黒色便がみられる可能性は低いと考えられます。

選択肢4. 脈拍数を測定する。

出血による貧血が進行している場合、脈拍数が変化する可能性はありますが、

目に見える出血の有無を確認することを優先します。

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