看護師の過去問
第109回
午後 問231
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問題
看護師国家試験 第109回 午後 問231 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み以下の問いに答えよ。
Aさん( 22 歳、女性、会社員)は、昼食後、自室に大量のお菓子とお酒を持ち込み、食べて飲んでいたところを母親に注意をされたことに腹を立て、母親の目の前でリストカットを始めた。慌てた母親は、父親とともにAさんを連れて救急外来に来院した。医師が傷の処置をしようとすると「死んでやる。触るな」と大声で騒ぎ暴れ始めたため、精神科病棟に緊急入院となった。
入院後 3 週、Aさんの精神状態は落ち着き、職場に早く戻りたいと意欲があったため、退院に向けての準備をすることになった。自傷行為は、入院前の 1 回のみだった。Aさんは「また過食をしないか心配だ」と看護師に訴えた。そのため主治医はAさんと話し合い認知行動療法が開始となった。
Aさんの退院に向けて、医師、看護師のチームと連携するメンバーで最も適切なのはどれか。
Aさん( 22 歳、女性、会社員)は、昼食後、自室に大量のお菓子とお酒を持ち込み、食べて飲んでいたところを母親に注意をされたことに腹を立て、母親の目の前でリストカットを始めた。慌てた母親は、父親とともにAさんを連れて救急外来に来院した。医師が傷の処置をしようとすると「死んでやる。触るな」と大声で騒ぎ暴れ始めたため、精神科病棟に緊急入院となった。
入院後 3 週、Aさんの精神状態は落ち着き、職場に早く戻りたいと意欲があったため、退院に向けての準備をすることになった。自傷行為は、入院前の 1 回のみだった。Aさんは「また過食をしないか心配だ」と看護師に訴えた。そのため主治医はAさんと話し合い認知行動療法が開始となった。
Aさんの退院に向けて、医師、看護師のチームと連携するメンバーで最も適切なのはどれか。
- 栄養士
- 薬剤師
- 臨床心理士
- ゲートキーパー
- 精神保健福祉相談員
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この過去問の解説 (3件)
01
認知行動療法は、「自動思考」と呼ばれる、気持ちが大きく動揺したり辛くなったりした時に患者の頭に浮かんでいた考えに目を向けて、それがどの程度、現実と食い違っているかを検証し、思考のバランスをとることで、患者の問題解決能力を向上させることを目的としています。
精神的サポートを行うためにも、臨床心理士の介入が必要となります。
1. →今後、過食をしないように治療や関わりが必要ですので、食事内容や栄養についての栄養士の関わりは現在のところ必要ありません。
2. →認知行動療法は対話で行なっていきますので、薬物療法は行いません。
4. →ゲートキーパーは、自殺の危険を示すサインに気付き、適切に関わる役割を持った人をいいます。
症状は改善しており、認知行動療法の導入段階では必要ありません。
5. →精神保健福祉相談員は、精神障がい者や家族の相談に乗り、住居や就職先、社会復帰への支援等を行ないます。退院後の職場復帰などは見通しがついているため、現時点では介入は不要です。
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02
ありますが、過食行動を止めることが優先です。
2.薬物療法は行われていません。
3.正解です。認知行動療法の開始に伴い、臨床心理
士との連携が重要になります。
4.自傷行為は入院前の1回のみで、強い希死念慮が
あるとは言えません。
5.現時点での精神保健福祉相談員の介入優先度は
低いと思われます。
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03
摂食障害に対する認知行動療法
摂食障害は、認知の障害であると考えられています。
過食に対する認知行動療法は、過食の回数と排出行動の回数を減少させることを目的とします。
体調の回復を行った後に、精神面のサポートを行いながら行っていきます。そのためにも臨床心理士の関与は重要になります。
1.摂食行動に対する治療を行っていくので、食事内容や栄養状況についての関りは優先されません。
2.認知行動療法で薬物療法は行っていかないので、関りは優先されません。
4.ゲートキーパーは自殺の危険を示すサインに気づいて適切な対応をする人のことです。
退院へ向けての認知行動療法の段階で、関りは優先されません。
5.精神福祉相談員は、精神に障がいのある人や家族が地域で安定した生活を送るために、住居や就職の相談にのります。退院後の住居や職場はあるので、関りは優先されません。
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