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看護師の過去問 第110回 午前 問54

問題

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Aちゃん( 11歳、女児)は、5日前から両側の眼瞼浮腫と急な体重増加があり、尿量が少ないため来院した。高度の蛋白尿もみられたため入院し、ネフローゼ症候群( nephrotic syndrome )と診断されステロイド治療の方針となった。
現時点でのAちゃんへの看護で適切なのはどれか。
   1 .
水分摂取を促す。
   2 .
病院内を散歩して良いと伝える。
   3 .
糖分の摂取制限があることを伝える。
   4 .
一時的に満月様顔貌になることを説明する。
( 看護師国家試験 第110回 午前 問54 )
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この過去問の解説 (3件)

1

正解は4です。

ネフローゼ症候群とは腎臓の糸球体に障害を受け、尿中にたんぱく質が流れ出てしまう病気です。

症状としては体重増加、全身の浮腫み、尿量減少、倦怠感、食欲不振などがあります。

治療としてはステロイド療法と食事療法を行います。

1.糸球体に障害を受け、尿中にたんぱく質が流れ出るために低たんぱく血症を起こします。

そのため、浸透圧が低下し間質へ水分が流れ出し浮腫みが出現します。

また、尿量が減少し、発汗も減少します。水分を多く摂取するとその分体内に蓄積してしまうことになるため、治療初期には水分制限(水分管理)を行います。

2.治療初期には腎血流量保持のため安静を促します。

症状の改善によって活動範囲は拡大されていきます。

3.腎臓の負担を減らすためにたんぱく質、塩分、カリウムの制限を行います。

糖分は直接的に影響はないため、制限は行いません。

4.ステロイド薬の副作用により満月様顔貌(ムーンフェイス)が起こります。

ステロイド投与後比較的早期に出現しますが、ステロイドの減量や中止により症状は改善します。

ステロイド投与の副作用として他には、中心性肥満や野牛肩、多毛などがありますが、これらの副作用もステロイドの減少や中止により改善します。

付箋メモを残すことが出来ます。
1

正解: 4. 一時的に満月様顔貌になることを説明する。

<ネフローゼ症候群>

何らかの原因により、腎臓からたんぱくが漏れ出し、それに伴って血液中のたんぱく質も減少することで、全身に浮腫が生じる一連の症候のことをいう。

症状: 尿量減少、浮腫、体重増加、胸水、腹水、下痢や嘔吐などの消化器症状など。

治療: ステロイド治療が基本。むくみが強い時は食事療法を行うこともある。

 ※ステロイドの副作用として、満月様顔貌、成長障害、肥満、高血圧、糖尿病、消化性潰瘍、骨粗しょう症、うつ病などがあるため、服用中は注意して観察する必要があります。

1. →水分摂取は無理に促す必要はありません。水分制限も必要ありません。

2. →ステロイド治療を開始する段階であり、激しい運動や長時間の起立、過労などは腎臓への血流を低下させるため、安静に過ごす必要があります。

3. →ステロイド長期服用により、副作用として糖尿病のリスクはありますが、現時点で糖分の摂取制限をする必要はありません。

0

正解は4.「一時的に満月様顔貌になることを説明する」です。

文章題の場合はたくさん情報が出てきますが、キーワードに対して正しい知識を覚えれば正しく回答できます。

高度な蛋白尿:蛋白尿が見られた場合の看護で大切なのは、安静・保温・食事療法・感染症予防です。腎臓に負担をかけないよう安静を促す、循環血漿量低下による抹消冷感に対して保温を行う、低タンパク質・高カロリー・塩分制限の食事を提供する、薬物(ステロイド)投与による易感染性に十分配慮する、これらのことが大切です。

ネフローゼ症候群:腎臓の糸球体の基底膜の透過性亢進によって高度な蛋白尿、低蛋白血症、脂質異常症、浮腫をきたす疾患である。小児は成人の2倍の発症率で小児と高齢者では男性の罹患率が高いです。

ステロイド治療:プレドニゾロンやデキサメタゾンといった薬剤を投与する治療法のことです。ステロイド治療中の看護で大切なのは副作用の観察です。代表的な副作用は易感染、消化性潰瘍、血糖コントロール不良、骨粗しょう症、精神障害、無月経、満月様顔貌、中心性肥満、不眠です。また医師の指示無く勝手に内服を中断するとステロイド離脱症状がみられることがあるため、医師の指示通りに確実に内服ができているかの観察も必要となります。

1.ネフローゼ症候群により浮腫がみられている状況で水分量を増やしてしまうと、浮腫が悪化するので不適切です。

2.尿蛋白がみられるときには腎臓に負担をかけないよう安静を促すのが基本なので不適切です。

3.尿蛋白がみられるときには高カロリー食が望ましいです。ステロイド治療により血糖コントロールが不良になることから糖分の摂取制限が必要になることも今後考えられますが、問題文には血糖コントロール不良との情報が無いため、現段階では不適切だと考えられます。

4.ステロイド治療により起こりうる副作用なので説明します。不眠など薬剤で対処できるものは眠剤などで対処したり、見た目の変化に対しては事前にお話ししておくことで患者さんの不安の軽減に努められます。

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