看護師の過去問
第110回
午後 問164
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問題
看護師国家試験 第110回 午後 問164 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさん( 34歳、女性)は、気管支喘息( bronchial asthma )で定期的に通院をしている。朝から喘息発作があり呼吸困難が生じたため、救急外来を受診した。
経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>95%、動脈血液ガス分析( room air )で動脈血酸素分圧<PaO2>90Torr、動脈血二酸化炭素分圧<PaCO2>55Torr、pH7.30、HCO3-25mEq/Lであった。
Aさんの状態で考えられるのはどれか。
経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>95%、動脈血液ガス分析( room air )で動脈血酸素分圧<PaO2>90Torr、動脈血二酸化炭素分圧<PaCO2>55Torr、pH7.30、HCO3-25mEq/Lであった。
Aさんの状態で考えられるのはどれか。
- 呼吸性アシドーシス
- 呼吸性アルカローシス
- 代謝性アシドーシス
- 代謝性アルカローシス
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この過去問の解説 (3件)
01
正解: 1 .呼吸性アシドーシス
→<PaCO2>55Torrと値が上昇しているためアシドーシスです。気管支喘息であることから、換気機能の低下が考えられるので呼吸性です。
2.呼吸性アルカローシスは過換気で起こります。
3 .代謝性アシドーシスは下痢などでアルカリ性が体外に出たときや、機能の低下で酸を排泄できないときに起こります。
4 .代謝性アルカローシスは嘔吐などで酸が体外に出たときに起こります。
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02
正解は1です。
Aさんの場合、喘息発作による呼吸困難が原因であり、動脈血二酸化炭素分圧が高く、pHが酸性に傾いているため、呼吸性アシドーシスになります。
pHが7.35未満になった状態をアシドーシス、反対に7.45以上になった状態をアルカローシスと言います。
1.呼吸性アシドーシスは、換気量の減少により二酸化炭素量が増加、pHが低下します。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息などで見られます。
2.呼吸性アルカローシスは、過換気により二酸化炭素量の減少、pHが上昇します。
過換気症候群などで見られます。
3.代謝性アシドーシスは、体内の重炭酸イオン(HCO3-)が減少、水素イオン(H+)の増加によりpHが低下します。
腎機能の低下や下痢などで見られます。
4.代謝性アルカローシスは、体内の重炭酸イオン(HCO3-)が増加、水素イオン(H+)の減少によりpHが上昇します。
嘔吐などで見られます。
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03
正解: 1. 呼吸性アシドーシス
血液のpHの正常値は 7.40±0.05 です。それより上昇しているとアルカローシス、低下しているとアシドーシスの状態です。
pH = HCO3-/PaCO2 この式を覚えておくと分かりやすいと思います。
呼吸性アシドーシスは、呼吸困難などにより二酸化炭素の排出が遅延するためPaCO2(正常値35〜45mmHg)が上昇し、pHは低下します。
2. →呼吸性アルカローシスは、過換気などでPaCO2は低下し、pHは上昇します。
3. →代謝性アシドーシスは、下痢や腎機能低下などにより酸が蓄積することでHCO3-は低下し、pHは低下します。
4. →代謝性アルカローシスは、嘔吐などにより酸が喪失することでHCO3-は上昇し、pHは上昇します。
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