看護師の過去問
第110回
午後 問218
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問題
看護師国家試験 第110回 午後 問218 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさん( 75歳、女性)は、1人暮らし。高血圧症( hypertension )内服治療をしているが、その他に既往歴はない。認知機能は問題ない。軽度の円背があるが、日常生活動作<ADL>は自立している。簡単な家事は自分で行っており、家の中で過ごすことが多かった。近所に住む長女が時々、Aさんの様子を見に来ていた。
ある日、Aさんは自宅の階段を踏み外して転落し、横向きになったまま動けなくなったところを訪問してきた長女に発見され、救急車で病院に運ばれ、右大腿骨頸部骨折( femoral neck fracture )診断された。そのまま入院し、緊急手術を行うことになった。
手術後14日。Aさんは、回復期リハビリテーション病棟のトイレ付きの個室に移動した。Aさんは歩行訓練を行っているが、立ち上がるときにバランスを崩しやすく「夜トイレに行こうとしてベッドから立ち上がるときに、ふらふらする。また転んでしまうのが怖い」と言っている。
このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
ある日、Aさんは自宅の階段を踏み外して転落し、横向きになったまま動けなくなったところを訪問してきた長女に発見され、救急車で病院に運ばれ、右大腿骨頸部骨折( femoral neck fracture )診断された。そのまま入院し、緊急手術を行うことになった。
手術後14日。Aさんは、回復期リハビリテーション病棟のトイレ付きの個室に移動した。Aさんは歩行訓練を行っているが、立ち上がるときにバランスを崩しやすく「夜トイレに行こうとしてベッドから立ち上がるときに、ふらふらする。また転んでしまうのが怖い」と言っている。
このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
- ポータブルトイレを置く。
- ベッドに移動介助バーを付ける。
- ベッドの頭部側を45度挙上する。
- 夜間はヒッププロテクターを装着する。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は2です。
1.ポータブルトイレは必要ありません。
Aさんは立ち上がる時にふらふらすると言っており、ポータブルトイレを使用しても立ち上がりの不安定感の改善にはなりません。またポータブルトイレを使用することによりADLの拡大を妨げます。
2.ベッドに移動介助バーをつけることにより立位時の不安定感を防止することができます。
移動介助バーは転倒防止にも役立ちます。
3.ベッドの頭部を45度挙上することは起き上がりやすさには有効ですが、立ち上がりには影響しないため、立ち上がりの不安定感は解決しません。
4.ヒッププロテクターの装着は、転倒による大腿骨頸部骨折の防止に役立ちますが、立ち上がりの不安定感を改善する方法ではありません。
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02
「2」が正解です。
立ち上がる時にバランスを保ちやすくするための工夫が必要です。
「1 .ポータブルトイレを置く。」回復を臆されるほか、自尊心を低下させる可能性があります。
「 3 .ベッドの頭部側を45度挙上する。」や「4 .夜間はヒッププロテクターを装着する。」は、 “立ち上がる時”を支援する方法ではありません。
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03
正解は2です。
ポータブルトイレの安易な使用は患者様の自尊心を傷つけ、またADL拡大を妨げることになります。またベッドの頭部の挙上は、安楽な体位ではありますが「立ち上がるときに、ふらふらする」ということへの根本的な解決にはなりません。
ヒッププロテクターも同様に、転んでしまった後の打撲や骨折を防ぐものであり、根本的な解決にはなりません。
この場合は、「ふらふらする」ときの支えとなる移動介助バーを使用するのが適切でしょう。
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