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看護師の過去問 第110回 午後 問232

問題

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Aさん( 35歳、男性)は1人暮らし。両親は他県に住んでいる。30歳のときに双極性障害( bipolar disorder )と診断され、これまでに4回の入退院を繰り返している。給料をインターネットゲームの利用料金で度々使い果たし、それが原因で両親と何度も口論になったことがある。仕事では同僚とトラブルを起こすたびに転職を繰り返しており、今回も同僚と口論になり自ら退職した。Aさんは「前の職場の同僚に嫌がらせをしてやる」と母親に電話をかけ、心配した両親が一緒に精神科病院を受診した。診察室では多弁で大きな声を出し、椅子を蹴るなどの行為がみられた。医師の診察の結果、入院して治療することになった。

入院時、AさんのBMIは29.5。この数日は食事をとっていなかった。入院後も興奮状態がおさまらず、壁に頭を打ちつけはじめたため、医師から抗精神病薬の点滴静脈内注射と身体的拘束の指示がでた。
身体的拘束中のAさんの看護で正しいのはどれか。2つ選べ。
   1 .
水分摂取は最小限にする。
   2 .
肺血栓塞栓症( pulmonary thromboembolism )を予防する。
   3 .
頻回に様子を見に来ることを伝える。
   4 .
身体的拘束の原因となった行為を一緒に振り返る。
   5 .
興奮状態が落ち着いたら看護師の判断で身体的拘束を解除する。
( 看護師国家試験 第110回 午後 問232 )
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この過去問の解説 (3件)

1

精神保健福祉法に示される基準に照合した上で、患者の生命の安全を守るため身体的拘束を行なって治療せざるを得ないことがあります。

問題文のAさんは興奮状態であり自傷行為が認められ、Aさんの生命に危険が及ぶ恐れがあるため身体拘束の指示が出たと考えられます。

選択肢1. 水分摂取は最小限にする。

身体拘束中も、食事・水分摂取・排泄・清潔保持・洗面・環境整備などを適切に援助する必要があります。

選択肢2. 肺血栓塞栓症( pulmonary thromboembolism )を予防する。

身体拘束中は、四肢を動かすことが制限されることで肺血栓塞栓症を起こしやすくなっています。

選択肢3. 頻回に様子を見に来ることを伝える。

身体拘束中は、常時の臨床的観察が必要とされています。

選択肢4. 身体的拘束の原因となった行為を一緒に振り返る。

興奮状態にある今は、振り返りができる状態ではないと判断できます。

選択肢5. 興奮状態が落ち着いたら看護師の判断で身体的拘束を解除する。

身体拘束は医師の指示のもと行います。解除も同様に医師の指示が必要です。

付箋メモを残すことが出来ます。
0

「2」「3」が正解です。


「2」については、身体拘束により、静脈に生じた血栓が肺動脈に詰まり肺血栓塞栓症になるリスクがあるため、予防が必要です。ちなみに、いわゆるエコノミークラス症候群と同じような原因で生じています。
「3」については、身体拘束中の患者は、不安感や怒りで非常に不安定なので、頻繁に様子を見に来ることを伝え、より落ち着けるように促します。

0

1.身体拘束中は自ら水分を補給することが難しいため、適切に水分摂取できるよう援助しなければなりません。特に長時間の身体拘束は、深部静脈血栓が起こる可能性もあるため注意が必要です。

2.正解です。身体拘束中は肺血栓塞栓症を起こしやすくなっています。医師の指示に基づき、適宜拘束を一部解除して、必要に応じて四肢を動かすことも重要です。

3.正解です。患者は興奮状態にありつつも不安も感じているため、安心感を与える言葉がけは必要です。必ずこの約束は守るようにすることで、患者の状態を観察できるだけでなく、信頼関係にも結び付きます。

4.興奮状態になっている患者に、このような言葉がけをすることはさらに精神状態を悪化させる可能性があり、この時点では適切とは言えません。

5.身体拘束は必ず医師の指示で実施や解除を行います。看護師の判断で行ってはいけません。

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