看護師の過去問 第111回 午後 問21
この過去問の解説 (3件)
降圧薬は血圧を下げる薬です。副作用にめまい、ふらつきがあります。
正解です。副作用にめまい、ふらつきがあるため、転倒転落リスクがあります。
凝固因子の働きをおさえ、血栓形成を抑制する薬となります。
気管支を拡張させる薬です。喘息などに用いる薬となります。
炎症、アレルギーを抑えるための薬となります。
今回の問題を解くポイントは、それぞれの選択肢の薬の効果や副作用を正しく理解しているかということです。
選択肢の薬について、それぞれの効果や副作用を一緒に考えてみましょう。
降圧薬は高血圧症治療薬で「血圧を下げる」効果の薬です。
主な副作用は「めまいやふらつき」があります。
降圧薬の服用でめまいやふらつきといった副作用が起こるメカニズムは以下のようになります。
〈降圧薬の服用でめまいやふらつきが起こるメカニズム〉
降圧薬の効果が強すぎた
→必要以上に血圧が下がる
→全身に必要な十分量の血液が送れない
→脳などで必要な血液が足りない(=必要な酸素が足りない)
→めまいやふらつきを起こす
降圧薬の服用でめまいやふらつきといった副作用を起こした場合、転倒・転落を起こすリスクは高まります。
よって、降圧薬がこの問題の正解になります。
抗凝固薬は血栓塞栓症の治療薬で「血液を固まりにくくする」効果の薬です。
俗に「血液をサラサラにする薬」とも言われます。
抗凝固薬の副作用は「出血傾向になる」ことです。
一般的に出血のしやすさは、大量出血でめまいやふらつきを起こさないか限り、転倒・転落を起こすリスクは高めません。
また今回の問題では、抗凝固薬よりも降圧薬の方が一般的に転倒・転落を起こすリスクが高い薬になるため、正解から外れます。
気管支拡張薬は「気管支を広げて、呼吸困難を改善する」効果の薬です。
主に気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患などの治療に使われます。
気管支拡張薬の副作用は薬の種類によっても下記のように異なります。
〈気管支拡張薬の種類と副作用〉
・β2刺激薬→動悸、不整脈、手の震え、頭痛、吐き気など
・抗コリン薬→喉の渇き、尿が出にくくなる、緑内障など
上記のように、気管支拡張薬の副作用には直接的に転倒・転落を起こすリスクを高めるものはありません。
よって、不正解です。
副腎皮質ステロイド薬は「炎症やアレルギーを抑える」効果の薬です。
主に膠原病、気管支喘息、肺炎、腎臓病、アレルギー疾患などの治療に使われます。
〈副腎皮質ステロイド薬の主な副作用〉
・高血圧
・高血糖
・易感染
・満月様顔貌(ムーンフェイス)
・骨粗鬆症
・消化性潰瘍
副腎皮質ステロイド薬の主な副作用には直接的に転倒・転落を起こすリスクを高めるものはありません。
よって、不正解です。
今回のように、それぞれの薬の効果や副作用を理解しているかという問題は出題されやすいです。
問題の正解だけを確認するのではなく、それぞれの選択肢の薬の効果や副作用もしっかりチェックしておくと、1問でより多くの問題対策になります。
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