看護師の過去問
第112回
午前 問77

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問題

看護師国家試験 第112回 午前 問77 (訂正依頼・報告はこちら)

冷たい川に飛び込んだときに急激に体温が低下する原因で正しいのはどれか。
  • 対流による体熱の放散
  • 放射による体熱の放散
  • 熱伝導による体熱の放散
  • 代謝による熱エネルギー産生の低下
  • 骨格筋における熱エネルギー産生の低下

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この過去問の解説 (3件)

01

体温の低下は体熱の放散によって引き起こされます。

熱放散には、放射、伝導、対流、蒸発があります

選択肢1. 対流による体熱の放散

×:誤り

 

対流による熱放散とは、熱が気体や液体の移動によって伝わる現象のことです。

対流の例としては、お風呂を沸かすとき、最初は上が熱くなり下が冷たいですが、時間の経過とともに全体が熱くなる現象があります。

選択肢2. 放射による体熱の放散

×:誤り

 

放射による熱放散とは、物体間で熱が移動する現象のことです。

物体間で温度差がある場合、温度の高い方から低い方へ熱が移動します。

体熱は周囲の温度の低い家具や壁、天井などに放射して熱が移動します。

選択肢3. 熱伝導による体熱の放散

○:正しい

 

伝導による熱放散とは、人体に接している他の物質に熱が移動する現象のことです。

冷たい川の水に接することで体熱が伝導によって川の水に移動し、急激に体温が低下します。

選択肢4. 代謝による熱エネルギー産生の低下

×:誤り

 

体内の代謝による熱エネルギー産生が低下しても体温は下がらず、冷たい川に飛び込んだときの急激な体温低下の原因にはなりません。

選択肢5. 骨格筋における熱エネルギー産生の低下

×:誤り

 

骨格筋での熱エネルギー産生が低下しても体温は下がらず、冷たい川に飛び込んだときの急激な体温低下の原因にはなりません。

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02

この問題のポイントは以下の通りです。

『体温の低下が起こる仕組みとは』

これを踏まえて問題を解いていきましょう。

選択肢1. 対流による体熱の放散

対流によって体熱の放散が促され、体温低下をきたしますが、急激な体温低下の原因とはなりません。

選択肢2. 放射による体熱の放散

放射は水中ではあまり影響が大きくないため、今回の問題の原因とは考えにくいです。

選択肢3. 熱伝導による体熱の放散

正解です。

冷たい川の水に体熱が伝導し体温が急激に失われたと推測できます。

選択肢4. 代謝による熱エネルギー産生の低下

代謝による熱エネルギー産生が低下しても体温の低下は起こりません。

選択肢5. 骨格筋における熱エネルギー産生の低下

骨格筋における熱エネルギーの産生の低下が起こっても体温の低下は起こりません。

まとめ

体熱の放散の機序について知識を整理しておきましょう。

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03

冷たい川に飛び込むと体温が低下するのは、気化熱によるものです。冷たい水が体に触れると、その水滴が蒸発して水蒸気に変化する際に周囲に発生している熱である体温を奪い、体温が低下します。したがって「対流による体熱の放散」が正解です。

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