看護師の過去問
第113回
午前 問33

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問題

看護師国家試験 第113回 午前 問33 (訂正依頼・報告はこちら)

入院中のAさんの親族と名乗る者から「急用があるためAさんと話をさせてほしい」と病棟に電話があった。
看護師の対応で正しいのはどれか。
  • 「用件を教えてください」
  • 「このままおつなぎします」
  • 「Aさんにかけ直してもらいます」
  • 「Aさんという方が入院中かどうかはお答えできません」

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題を解くポイントは、患者のプライバシー保護や個人情報の取り扱いに関する法律を把握しているかどうかです。

入院の有無を含む個人情報を外部に漏らすことは禁止されています。

こちらをふまえて、選択肢を確認していきましょう。

選択肢1. 「用件を教えてください」

不正解です。

用件を聞くことで、結果的に患者情報を公開することにつながる可能性があります。

選択肢2. 「このままおつなぎします」

不正解です。

たとえ親族を名乗る人であっても、電話の相手の本人確認ができていない状況で電話を繋ぐことは、プライバシーの侵害となります。

選択肢3. 「Aさんにかけ直してもらいます」

不正解です。

これも入院していることを前提に対応しているため、患者情報の漏洩に該当します。

選択肢4. 「Aさんという方が入院中かどうかはお答えできません」

正解です。

プライバシー保護の観点から、外部の問い合わせには患者の入院の有無を含むいかなる情報も開示しないことが重要です。

まとめ

医療機関は個人情報保護法や医療倫理に基づき、患者情報を厳格に管理する義務があります。入院の有無も個人情報に含まれるため、特に外部者からの問い合わせには慎重に対応する必要があります。

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02

刑法134条(秘密漏示)の中には、

「医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、

弁護士、弁護人、公証人またはこれらの職にあった者が、

正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて

知り得た人の秘密を漏らしたときは、

六月以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。」と定めています。

 

保健師助産師看護師法、

社会福祉士および介護福祉士法にも同様の規定が置かれています。

又、個人情報の配慮と、個人の権利及び利益を守ることを
目的とした「個人情報保護法」があります。


個人の権利の取り組みとしての
個人情報保護は「守秘義務」があります。
これは、職務上知ることとなった秘密を守る義務です。 

このように、個人情報を扱う業務においては義務であるといえます。

選択肢1. 「用件を教えてください」

×:

電話上で本人確認ができない為、不適切な対応となります。

選択肢2. 「このままおつなぎします」

×:

電話上で本人確認ができない為、不適切な対応となります。

選択肢3. 「Aさんにかけ直してもらいます」

×:

電話上で本人確認ができない為、不適切な対応となります。

選択肢4. 「Aさんという方が入院中かどうかはお答えできません」

〇:

個人情報の保護の観点や、

電話上で本人確認ができないことから、適切な対応となります。

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03

患者のプライバシー保護は、看護師が日常業務で特に注意すべき重要なポイントです。

特に、患者の情報や入院の有無を第三者に伝えることは個人情報保護法や病院の方針に抵触する可能性があり、

不適切な対応は患者の信頼を損なうことにもつながります。

各選択肢について詳しく見ていきましょう。

選択肢1. 「用件を教えてください」

患者の親族と名乗る者に対して、用件を尋ねるのは一見適切に思えますが、

相手が本当に親族であるか確認できない状況では、患者の情報が漏れるリスクがあります。

したがって、この対応は不適切です。

選択肢2. 「このままおつなぎします」

電話をそのまま患者に取り次ぐことは、患者のプライバシーを守る観点から不適切です。

相手が親族かどうか確認できない場合、患者本人に対する配慮が欠けている対応とみなされます。

この選択肢は誤りです。

選択肢3. 「Aさんにかけ直してもらいます」

患者本人にかけ直してもらうよう指示するのは一見妥当ですが、

患者が電話を受けたくない場合や事情により対応できない場合には適切な配慮とは言えません。

また、相手に患者の入院の有無を間接的に伝えることになるため、不適切です

選択肢4. 「Aさんという方が入院中かどうかはお答えできません」

患者の入院の有無について回答を控えることは、プライバシーを守る上で適切な対応です。

この場合、患者の情報が第三者に漏れることを防ぎ、法律や病院の規則にも則った対応となります。

したがって、この選択肢が正解です。

まとめ

患者のプライバシーを守るためには、患者の情報や入院の有無については第三者に回答しないことが基本です。

「Aさんという方が入院中かどうかはお答えできません」という対応は、

法律や倫理的観点から見ても適切であり、患者の信頼を守る重要な対応方法です。

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