看護師の過去問
第113回
午前 問41

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問題

看護師国家試験 第113回 午前 問41 (訂正依頼・報告はこちら)

成人のがん患者が痛みの程度を数値で回答するスケールはどれか。
  • フェイススケール
  • NRS
  • VAS
  • VRS

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この過去問の解説 (3件)

01

痛みの感じ方の程度は個人差が大きく、
がん患者さんにおいては、

がん性疼痛に対して、痛みの程度の把握や

除痛が必要になる場合、
客観的な評価の指標として、疼痛スケールがあり、
現状や、鎮痛剤使用前後の効果を捉えることができます。


それぞれのスケールの目的・特徴の理解がポイントとなります。

選択肢1. フェイススケール

×:

表情の絵で評価する為、乳幼児期の子ども、

認知症がある患者さんに使用するのに適しています。

選択肢2. NRS

〇:

Numerical Rating Scaleの略で、

0から10までの11段階の数値で評価する最も一般的な段階的スケールです。

選択肢3. VAS

×:

Visual Analogue Scaleの略で、

長さ10cmの黒い線を見せ

現在の痛みの程度を線・印をつけてもらう

視覚的アナログスケールです。

選択肢4. VRS

×:

Verbal Rating Scaleの略で、

痛みの強さを表す言葉を順に並べ、

現在の痛みを表している言葉を選んでもらうことで評価します。

VASやNRSよりも項目ごとの幅が大きく、

経過を詳細に追うことが難しい場合があります。

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02

痛みの評価スケールは、患者が感じる痛みを客観的に測定するために使用されます。

成人のがん患者においては、患者自身が主観的に痛みを数値化する方法が一般的であり、

適切なスケールを選択することが重要です。

それでは、各選択肢について見ていきましょう。

選択肢1. フェイススケール

フェイススケールは、顔の表情を使用して痛みの程度を評価するスケールです。

主に、子どもや言語的に痛みを表現しにくい患者に適しており、

成人のがん患者が数値で回答する目的には使用されません。

この選択肢は不適切です。

選択肢2. NRS

NRSは、患者が0~10の範囲で痛みの程度を数値で表現するスケールです。

簡単かつ迅速に痛みの評価が可能であり、成人のがん患者が数値で回答するスケールとして最も適しています。

この選択肢が正解です。

選択肢3. VAS

VASは、患者が直線上に痛みの程度を記入することで評価するスケールです。

直線の一端が「痛みなし」、もう一端が「最悪の痛み」を示します。

VASも数値的な痛みの評価に使用されますが、患者が記入する手間があるため、

迅速な評価にはやや向いていません。この選択肢は不正解です。

選択肢4. VRS

VRSは、患者が言葉で痛みの程度を表現するスケールです(例:「軽い痛み」「中程度の痛み」「強い痛み」など)。

数値で回答する方法ではなく、主観的な表現に依存するため、この選択肢は不適切です。

まとめ

成人のがん患者が痛みの程度を数値で回答するスケールとして適切なのは「NRS(Numerical Rating Scale)」です。

他の選択肢であるフェイススケール、VAS、VRSは、特定の状況や患者に適していますが、

数値で回答する目的には最適ではありません。

痛みの評価スケールを適切に選択し、患者の痛みを正確に評価することが重要です。

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03

成人のがん患者が痛みの程度を数値で回答するスケールは、「NRS」(Numerical Rating Scale)です。

NRSは、痛みの強さを患者自身が数値で表現する評価方法で、0から10までの数値で痛みの程度を回答します。

 

選択肢1. フェイススケール

フェイススケール(Face Scale)は、主に小児や認知機能に障害がある成人患者など、数値での回答が難しい場合に使用されることが多い方法です。

さまざまな表情を描いた顔の絵を提示し、患者が自身の痛みに近い表情を選ぶことで、痛みの程度を評価します。

数値で直接評価するものではありません。

 

選択肢2. NRS

NRS(Numerical Rating Scale)は、0(痛みなし)から10(最も強い痛み)までの数値を用いて痛みの強さを評価する方法です。

成人が自身の痛みを数値で回答できる場合に用いられ、がん患者の痛みの評価でも頻繁に用いられます。

患者が痛みの強さを自己評価し、痛み管理の基準として使用されるため、簡便でかつ効果的な評価方法です。

 

選択肢3. VAS

VAS(Visual Analogue Scale)は、10cm程度の直線を使い、左端を「痛みなし」、右端を「耐え難い痛み」として、患者に自身の痛みの位置を示してもらうスケールです。

患者が直線上のどの位置に痛みを感じるかをマークし、その距離を測定することで痛みの程度を評価します。

NRS同様に痛みの強さを評価するものですが、数値を直接選ぶのではなく、視覚的に位置で表現します。

 

選択肢4. VRS

VRS(Verbal Rating Scale)は、言葉を用いて痛みの程度を評価するスケールで、患者が「軽度」「中等度」「重度」などの言葉を選択して痛みを表現します。

言葉で痛みの強さを表現するため、簡単ではありますが、細かい痛みの差を表現しにくい点があり、数値での回答にはなりません。

 

まとめ

数値で痛みを評価する場合、NRSが適しています。

NRSは数値で直接評価できるため、成人患者の痛みの強さを的確に把握しやすく、がん患者の痛み管理に有用です。

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