看護師の過去問
第113回
午前 問40
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問題
看護師国家試験 第113回 午前 問40 (訂正依頼・報告はこちら)
鼻中隔前方からの出血への対応で正しいのはどれか。
- 仰臥位にする。
- Bellocq(ベロック)タンポンを挿入する。
- Kiesselbach(キーゼルバッハ)部位を圧迫する。
- 咽頭に流れてきた血液は飲み込むよう説明する。
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この過去問の解説 (3件)
01
鼻中隔前方とは、鼻の穴から1.2cmの部分にある
鼻中隔の入口にある「キーゼルバッハ部位」とよばれる部分です。
粘膜が薄く、毛細血管と静脈が豊富にある為
鼻出血が起こりやすい部位です。
抗凝固薬を使用している方の場合、
出血が止まりにい傾向があり注意が必要です。
鼻出血時の対応について根拠に基づいた理解がポイントとなります。
×:
仰臥位にすると血液が喉に流れ込み、
咳嗽誘発や血液を嚥下し嘔吐する可能性があります。
座位や、やや下を向くように前屈姿勢が望ましいです。
×:
止血困難な場合、鼻腔の深部から出血の可能性があり
この場合、後鼻腔にべロックタンポン(俵状に丸めたガーゼ)を挿入します。
〇:
この部位に血管が集中しており、
外からの刺激を受けやすい部分の為、
圧迫し止血を行います。
この部位からの鼻出血が7~8割を占めています。
×:
血液を飲み込むことにより、
吐気や嘔吐を誘発する可能性がある為、
血液は吐き出すように説明します。
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02
鼻出血への対応では、出血部位に応じた適切な処置が必要です。
特に、鼻中隔前方からの出血(キーゼルバッハ部位)は、
鼻出血の中で最も一般的な部位とされています。
この場合、直接的な圧迫や適切な姿勢の保持が効果的です。
それでは各選択肢について見ていきましょう。
仰臥位(仰向け)にすると、出血した血液が咽頭に流れ込む可能性があり、
気道閉塞や嘔吐のリスクを高めます。
鼻出血時には、座位または軽く前屈した体勢をとることが推奨されるため、この選択肢は不適切です。
ベロックタンポンは、鼻中隔後方からの出血(後部鼻出血)に対する処置として使用されることが一般的です。
鼻中隔前方からの出血では、キーゼルバッハ部位を直接圧迫することが基本対応であり、この選択肢は不適切です。
鼻中隔前方のキーゼルバッハ部位を圧迫することは、鼻出血の初期対応として最も適切です。
綿やガーゼを使用し、5〜10分程度、軽く圧迫することで出血を止めることができます。
この選択肢が正解です。
咽頭に流れてきた血液を飲み込むと、嘔吐を引き起こす可能性があるため不適切です。
出血した血液が咽頭に流れる場合は吐き出すよう説明することが重要です。
この選択肢は不適切です。
鼻中隔前方からの出血への対応で正しいのは「Kiesselbach(キーゼルバッハ)部位を圧迫する」です。
仰臥位にすることや、咽頭に流れた血液を飲み込む指示、
また後部鼻出血用のベロックタンポンを使用することは不適切です。
鼻出血時には、適切な姿勢と圧迫による止血が基本です。
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03
鼻中隔前方からの出血に対する正しい対応は、「Kiesselbach(キーゼルバッハ)部位を圧迫する」です。
キーゼルバッハ部位は鼻中隔の前方にあり、鼻血の多くはここから出血するため、圧迫止血が有効です。
鼻出血時に仰臥位にすると、血液が咽頭に流れ込み、気道を塞ぐ恐れがあるため、適切ではありません。
鼻出血の際は、座位や前屈位(やや前かがみになる体勢)で頭を少し前に傾けることで、血液が咽頭に流れ込まないようにし、出血状況の観察も行いやすくなります。
ベロックタンポンは、後鼻孔出血や重度の鼻出血に対して使用されるタンポンで、鼻中隔前方の出血に対しては通常用いられません。
前方からの出血には、まずキーゼルバッハ部位を直接圧迫する方法が優先されます。
ベロックタンポンの挿入は、通常の圧迫止血で止血できない場合に限られます。
キーゼルバッハ部位は鼻中隔の前方にあり、出血しやすい部位です。
この部位を圧迫することで、鼻出血を効率的に止血することが可能です。
出血時には、鼻翼(鼻の外側)をつまむようにして圧迫する方法が推奨されます。
適切に圧迫することで、鼻血を早期に止めることが期待できます。
咽頭に流れてきた血液は飲み込まず、吐き出すように説明するのが適切です。
血液を飲み込むと、胃に達した血液が嘔気や嘔吐を引き起こす可能性があるためです。
前屈位を保ちながら、口から吐き出させることで、気分不快の軽減と気道確保が行いやすくなります。
鼻中隔前方からの出血は、キーゼルバッハ部位を圧迫することで止血ができます。
また、仰臥位を避けて前屈位で姿勢を保ち、咽頭に流れた血液は吐き出すよう指導することが重要です。
鼻出血への適切な対応を知ることで、迅速な止血と安全なケアが実現できます。
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