看護師の過去問
第113回
午前 問56

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問題

看護師国家試験 第113回 午前 問56 (訂正依頼・報告はこちら)

子どもに医療処置を行う際、看護師が行うディストラクションはどれか。
  • 処置後に子どものがんばりを認める。
  • 人形を用いて子どもに処置を説明する。
  • 子どもの対処行動のパターンを把握する。
  • 子どもの注意を処置ではなく他のものに向ける。

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この過去問の解説 (3件)

01

ディストラクションとは予防接種や治療などの医療行為による痛みから子供たちの気をそらすために行われる

遊びによる支援です。

 

選択肢1. 処置後に子どものがんばりを認める。

処置後にこどもの頑張りを認めることはプレパレーションの5段階にあたります。

検査や処置後に子供の頑張りを認め、評価することにより子ども自身の中で起きた事柄に向き合い消化する心理プロセスを支援することにつながります。

 

選択肢2. 人形を用いて子どもに処置を説明する。

人形を用いて子供に処置を説明することはプレパレーションの5段階にあたります。

ぬいぐるみなどを使い事実に基づく説明やデモンストレーションを行うことで

子ども自身の視覚や聴覚で医療行為を理解する場を作ることができます。

選択肢3. 子どもの対処行動のパターンを把握する。

子どもの対処行動パターンの把握は処置や検査の前に行うプレパレーションの5段階に当たります。

子どもの表情や身体状態の観察や保護者からの聴取により把握しておく必要があります。

選択肢4. 子どもの注意を処置ではなく他のものに向ける。

声かけやおもちゃを用いて処置中の気を紛らわせる方法をディストラクションといいます。

おもちゃや絵本、声掛けによって処置以外に集中させ痛みや不安の軽減を図ります。

言葉のコミュニケーション能力が未発達な乳児や3歳未満の幼児に特に有効であると言われます。

 

まとめ

ディストラクションやプレパレーションの過程は子供たちが医療行為に対する心理的負担や痛みの軽減にとても重要な支援です。

 

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02

正解は「子どもの注意を処置ではなく他のものに向ける」です。

ディストラクション(distraction)は、痛みや不安を軽減するために子どもの注意を処置から別の対象に向ける方法です。

医療処置を受ける際に、子どもの気を逸らすためにおもちゃやゲーム、映像、音楽などを使って、子どもが処置に集中しないようにするのが典型的なディストラクションの例です。

この手法は、子どもが痛みや恐怖を感じる状況で効果的に用いられます。
 

選択肢1. 処置後に子どものがんばりを認める。

これは子どもの努力を評価する重要な行為ですが、ディストラクションには当たりません。

ディストラクションは処置中に注意を逸らすための方法です。

 

選択肢2. 人形を用いて子どもに処置を説明する。

これはプレパレーションと呼ばれる手法で、子どもに医療行為を理解させ、処置への不安を軽減するために使用されます。

ディストラクションではなく、事前説明の一種です。

 

選択肢3. 子どもの対処行動のパターンを把握する。

これは、子どもの反応や対処行動を理解することで医療ケアを適切に行うための準備ですが、ディストラクションではありません。

 

選択肢4. 子どもの注意を処置ではなく他のものに向ける。

正解。これがディストラクションの具体的な手法で、処置中に子どもの注意を他のものに向けることで、痛みや不安を軽減します。

 

まとめ

ディストラクションは、医療処置中に子どもの注意を別の方向に向け、痛みや恐怖を軽減するための技法です。

おもちゃや話題、音楽などを使い、処置に意識を集中させないことで、子どものストレスを軽減できます。

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03

ディストラクションとは、

「処置中に子供の気を紛らわせる方法」のことをいいます。

医療処置のの不安や痛みを軽減するために、

子どもの意識を治療行為以外のものに向ける事です。

選択肢1. 処置後に子どものがんばりを認める。

処置中に気を紛らわせることをいうため、間違いです。

処置後に子どものがんばりを認めることは、

プレパレーションの第5段階に該当します。

選択肢2. 人形を用いて子どもに処置を説明する。

人形を用いて子どもに処置を説明することは、

行動療法の手法であるため間違いです。

ポジティブ・リインフォースメント(正の強化)といい、

プレパレーションの第二段階に該当します。

選択肢3. 子どもの対処行動のパターンを把握する。

子どもの対処行動のパターンを把握することは、

プレパレーションの第一段階に該当するため間違いです。

選択肢4. 子どもの注意を処置ではなく他のものに向ける。

処置中に子供の意識を処置以外のものに向けることは、

プレパレーションの第4段階であるディストラクション(気晴らし)であるため、正解です。

まとめ

プレパレーションは5段階に分類されています。

そのうち、ディストラクションは4段階目に該当します。

子どもの発達段階に応じた説明や対応を行うことをプレパレーションといい、処置時の不安や痛みなどの苦痛を軽減することが目的です。

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