看護師 過去問
第113回
問76 (午前 問76)

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問題

看護師国家試験 第113回 問76(午前 問76) (訂正依頼・報告はこちら)

乳房について正しいのはどれか。
  • 月経前に乳房が張りやすいのはエストロゲンの影響である。
  • 乳腺周囲の平滑筋はオキシトシンによって弛緩する。
  • 乳腺はアポクリン汗腺が変化したものである。
  • 乳房は褐色脂肪組織である。
  • 乳管は乳汁を産生する。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は「乳腺はアポクリン汗腺が変化したものである」です。
乳房の乳腺は、アポクリン汗腺が変化して形成されたもので、乳汁を産生する機能があります。

 

選択肢1. 月経前に乳房が張りやすいのはエストロゲンの影響である。

月経前の乳房の張りは、主にプロゲステロン(黄体ホルモン)の影響によるもので、エストロゲンは主に乳腺の成長を促す役割を持っていますが、張りには直接関与しません。

 

選択肢2. 乳腺周囲の平滑筋はオキシトシンによって弛緩する。

オキシトシンは乳腺周囲の平滑筋を収縮させ、乳汁の分泌(射乳反射)を促進します。

オキシトシンが作用すると筋肉が収縮し、乳汁が乳管を通して外に出されるため、「弛緩」ではありません。

 

選択肢3. 乳腺はアポクリン汗腺が変化したものである。

乳腺はアポクリン汗腺が変化したもので、乳汁を産生するための構造を持ちます。

このため、乳腺は特殊化された汗腺であり、栄養を含む乳汁を分泌する役割を担っています。

 

選択肢4. 乳房は褐色脂肪組織である。

乳房は主に白色脂肪組織で構成されており、乳腺組織とともに脂肪がその大部分を占めます。

褐色脂肪組織は主に熱産生の役割を持つ組織で、乳房の主成分ではありません。

 

選択肢5. 乳管は乳汁を産生する。

乳管は、乳汁を運ぶ通り道であり、実際に乳汁を産生するのは乳腺胞です。

乳管は乳汁が乳首に向かうための経路であり、産生の役割はありません。

 

まとめ

乳腺は、乳汁を産生する役割を持っています。

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02

正解は、「乳腺はアポクリン汗腺が変化したものである」です。

尚、加齢によって乳腺は委縮し、結合組織がほとんどを占めるようになります。

選択肢1. 月経前に乳房が張りやすいのはエストロゲンの影響である。

不正解です。

月経前に乳房が張るには、プロゲステロンの影響です。

エストロゲンには乳腺の成長を促す役割や、破骨細胞の働きを抑制して骨吸収を抑える働きがあります。

選択肢2. 乳腺周囲の平滑筋はオキシトシンによって弛緩する。

不正解です。

乳腺周囲の平滑筋は、オキシトシンによって収縮します。

これにより射乳が起こります。

ほかにも、オキシトシンは子宮平滑筋を収縮させることで分娩の進行を促進します。

選択肢3. 乳腺はアポクリン汗腺が変化したものである。

正解です。

乳腺は、アポクリン汗腺が変化したものです。

選択肢4. 乳房は褐色脂肪組織である。

不正解です。

乳房は白色脂肪組織です。

白色脂肪組織は、余分なエネルギーを脂肪として蓄えているものです。

褐色脂肪組織とは、熱を産生する機能を持つ特殊な脂肪組織のことを言います。

選択肢5. 乳管は乳汁を産生する。

不正解です。

乳汁を産生するのは乳腺細胞です。

プロラクチンが乳汁の産生・分泌促進作用を持ち、オキシトシンが射乳の作用を持ちます。

 

まとめ

乳腺はアポクリン汗腺が変化したものです。

また、乳汁分泌にはプロラクチンとオキシトシンが密接に関与しています。

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