看護師 過去問
第113回
問134 (午後 問14)
問題文
器質的変化で嚥下障害が出現する疾患はどれか。
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問題
看護師国家試験 第113回 問134(午後 問14) (訂正依頼・報告はこちら)
器質的変化で嚥下障害が出現する疾患はどれか。
- 食道癌(esophageal cancer)
- 脳血管疾患(cerebrovascular disease)
- 筋強直性ジストロフィー(myotonic dystrophy)
- Guillain−Barré<ギラン・バレー>症候群(Guillain-Barré syndrome)
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は1 食道癌 です
器質的変化とは、組織や臓器に物理的な構造の変化が生じることをいいます
食道癌は、腫瘍の形成により食道が狭窄などを起こし嚥下障害が出現します。
嚥下障害は、食道がんのステージⅢにおいて顕著な症状です。
嚥下障害には、「食物を摂取する時に苦痛を感じる」「飲み込むときにしみる」「飲み込むときに痛む」「嚥下に時間がかかる」などがあります。
脳血管疾患(cerebrovascular disease)は、嚥下に関わる脳の神経障害のため、機能的変化に分類されます。
筋強直性ジストロフィー(myotonic dystrophy)は、筋力の低下に伴う機能的変化です。
運動機能障害として「口唇閉鎖不全」「舌運動障害」「咀嚼運動障害」がみられます。
よって、この選択肢は適切ではありません。
Guillain−Barré<ギラン・バレー>症候群(Guillain-Barré syndrome)は、末梢神経が障害されて手足の力が入りにくくなり、痺れや感覚鈍麻などの症状を引き起こします。
運動麻痺による機能的変化なため不適切です。
ステージⅢの食道がんにおいて、嚥下障害は特に著しい症状です。
がんの進行に伴い、食道内腔が狭窄し、食べ物だけでなく飲み物の摂取も困難となります。
固形物や液体を摂取するときに痛みを感じるため、嚥下に時間がかかります。
これにより、栄養不足や脱水が起こりやすくなるため注意が必要です。
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02
嚥下障害とは、口腔内の食物や水分を飲み込む機能が低下することを指します。
「嚥下に関わる部位の器質的変化が起こる疾患」は何かを考えましょう。
食道癌(esophageal cancer)は、腫瘍の発生によって食道が狭窄するため、器質的嚥下障害を起こしやすくなります。
よって、この選択肢は適切です。
脳血管疾患(cerebrovascular disease)などの神経筋疾患は、嚥下に関わる神経系の障害のため、機能的嚥下障害を起こすおそれがあります。
よって、この選択肢は適切ではありません。
筋強直性ジストロフィー(myotonic dystrophy)も神経筋疾患であるため、機能的嚥下障害を起こすおそれがあります。
よって、この選択肢は適切ではありません。
Guillain−Barré<ギラン・バレー>症候群(Guillain-Barré syndrome)は、自己免疫が原因で、急性単相性の末梢神経障害を起こし、四肢および脳神経領域の運動麻痺をきたす疾患です。
そのため、機能的嚥下障害を起こすおそれがあり、この選択肢は適切ではありません。
器質的変化とは、組織や臓器に物理的な構造の変化が生じることをいいます。
この問題では、嚥下に関わる口腔や咽喉頭、食道などの構造に異常をきたす疾患を正しく判断する必要があります。
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03
正解は「食道癌(esophageal cancer)」です。
器質的変化とは、組織や臓器に物理的な構造の変化が生じることを指します。
食道癌は、腫瘍が発生して食道が狭窄するなど、食道の器質的な変化を引き起こします。
この器質的変化により、食べ物が食道を通りにくくなり、嚥下障害が生じます。
脳血管疾患による嚥下障害は、脳の損傷により神経が正常に機能しなくなることで発生します。
これは、神経の伝達や筋肉の働きに問題が生じる「機能的な変化」によるものです。
筋強直性ジストロフィーは、筋肉の異常によって嚥下機能が低下しますが、これは筋力低下によるものであり、食道や咽頭に物理的な変化が起こる器質的な障害ではありません。
Guillain-Barré症候群は、末梢神経の障害により嚥下障害が出現することがありますが、これも神経伝達の問題による機能的な変化であり、器質的な変化は関係ありません。
食道癌は腫瘍が原因で食道に器質的な変化が起こり、嚥下障害を引き起こします。
一方、脳血管疾患や筋強直性ジストロフィー、Guillain-Barré症候群は、器質的な変化ではなく、神経や筋肉の機能的な問題による嚥下障害が主な原因です。
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